直撃ストロボに広角レンズを組み合わせて撮影したこの一連の写真。事前の構図から後処理のカラーグレーディング(調色)にいたるまで、インディーズ雑誌のインナーページ(内頁)のような質感の再現に注力しました。「直撃ストロボ」という要素をメインに据えたため、現場のライティング比率(光比)や色温度には細心の注意を払う必要がありましたが、幸いにも完成データではこの硬質でクールトーンに寄った光と影のニュアンスがしっかりと表現されました。
ロケーションには屋外のらせん階段を選びました。金属製のステップには滑り止めのテクスチャー(紋路)があり、手すりも長年の日差しや雨風によって斑な錆びが浮き出ています。このような無骨なインダストリアル感(工業感)を漂わせる都市の片隅は、この日常寄りのスクールスタイルなJK制服のコーディネートを引き立てるのにうってつけで、ギャップのある美しさを生み出してくれます。
スタイリングに関しては、黒髪のぱっつん前髪ショートヘアに毛先のほんのりとしたピンクのグラデーションを合わせ、さらに赤のカラコンを投入。ストロボの直射を浴びることで、目元が非常にくっきりと引き締まり、瞳に力が宿ることで人物全体に鋭いキレ(鋭気)が生まれました。衣装には最もベーシックな白シャツ、エッジに白いラインがあしらわれた高ウエストのネイビープリーツスカートをチョイス。黒のタイツと厚底ローファーを合わせ、大きめの黒のレザートートバッグを肩に掛れば、まさに私がイメージしていた「放課後に街を彷徨う日常の佇まい」そのものになります。
撮影現場について言えば、この広角レンズによる俯瞰(ハイアングル)の構図に特に焦点を当てたいです。雑誌風のスタイルを目指したため、単に平凡なポートレートにするわけにはいかず、ハイアングルや誇張されたアングルを適度に取り入れることで、人物と背景の間により強烈な掛け合い(インタラクション)を生み出すことができました。これが、カバー画像にこの1枚を代表として選んだ理由でもあります。
投稿のテキストにある「チッ、そういう視線もっとちょうだい? いい気にならないで」というセリフが多くの人に強い印象を与えたようですが、実は撮影当時、カメラマンから「もっと冷淡で、どこか攻撃的な表情を作って」と絶えず誘導されていました。しかし、この赤い瞳でのクールな表情は顔の筋肉のコントロールが必要で、ずっと張り詰めさせているとかえって不自然になってしまうため、半分冗談交じりにあの言葉を返したのです。それでも、最終的に選ばれたカバー画像の、わずかに見上げるような鋭い視線には確かに強いストーリー性が宿っており、カメラマンの執拗なスナップに対する一つの美しい回答になったと思います。
広角レンズは非常にワイドな環境を収められる反面、エッジの歪み(周辺畸変)が発生しやすいため、立ち位置やポージングを誤ると身体の比率がとても奇妙に見えてしまいます。そのため、このシリーズの撮影では手足の位置に細心の注意を払い、らせん階段の視覚的なリーディングライン(引導線)に沿って身体をしなやかに伸ばす方法を模索しました。これにより、スタイルを長く見せつつも、過度にわざとらしく見えるのを防ぎました。
写真一式の中で比較的満足しているのは、ストロボが肌や衣装の質感をぐっと高めてくれた点です。白いシャツや黒いレザーバッグが強い光の下で非常にクリアな光と影の輪郭を持ち、全体としてより立体的に表現されました。今回の撮影は、特定の原画設定をただ忠実に再現することよりも、光影とコーディネートを融合させた表現に挑戦した感覚に近いです。以前の私は特定の造型を完全に再現することを重視しがちでしたが、今回は写真撮影そのものに重心を置きました。ゼンレスゾーンゼロのコスプレとして、この写真群を観る時に、皆さんがこの気取らないながらもどこかプロフェッショナルな空気感を感じ取っていただければ幸いです。