白ホリの涼やかな光が降り注ぐ中、今回の猫娘コスプレをテーマにしたスウィート系ポートレート撮影が無事に終了しました。カメラマンさんと打ち合わせを重ねる中で、単に甘さを詰め込んだ王道のスタイルから一歩踏み出し、普段家でまったりと過ごしているようなリアルな脱力感を表現したいと考えました。そこで選んだのが、「睡眠不足」の文字がプリントされたオーバーサイズの黒Tシャツに、ツインテールと猫耳・猫尻尾を合わせたコーディネートです。
視覚的なメリハリをつけるため、ボトムスにはデニムのマイクロショートパンツと黒のシアーオーバーニーソックスをセレクト。ゆったりとしたトップスと引き締まった脚のラインが鮮やかなコントラストを描き、日常感を保ちつつ抜群のスタイルを引き立ててくれます。メイクでは、ツインテールに細フレームの黒縁メガネを合わせることで、猫娘特有の甘さを適度に中和し、少しの知性とリアルな夜更かし感をプラス。小道具には白黒のふわふわな猫耳と尻尾を用意し、動作に合わせて尻尾が小さく揺れるニュアンスが愛らしい躍動感をもたらしてくれました。
スタジオはシンプルな白ホリ撮影を採用し、背景を極限まで削ぎ落とすことで被写体と小道具のインタラクションを強調。自由気ままなおうちおやつというテーマに合わせ、フロアにはジャンクフードやドリンクを贅沢に散りばめました。大容量のコカ・コーラ、多彩な味のBIGカップヌードル、ポテトチップスやポッキーを白いキューブの周りに無造作に配置。黒いベストを着たウサギのぬいぐるみは私の私物で、同じ黒を纏った佇まいが画面の中でユニークな共鳴を生み出しています。
撮影プロセスは想像以上に体幹を使うものでした。本物の猫のような所作を再現するため、白いキューブの上にしゃがみ込んで両手をふんわり丸めた猫の手ポーズをとったり、床にうつ伏せや横向きに寝そべって両脚を軽く持ち上げたりと試行錯誤。ポテトチップスやカップ麺を手にレンズを見つめる仕草は、深夜に小腹を空かせて画面越しの誰かに一口おねだりしているかのような表情を意識しました。カメラマンさんはその瞬間を逃さず捉え、寒色系のハイコントラストなライティングによって、透明感あふれるクリアな階調を引き出してくれました。
85mm単焦点レンズでバストアップを捉える際は、表情の機微や手元の所作に神経を集中。コーラのボトルを両手で抱えたり、ポッキーを差し出したりするインタラクティブな動作が、観る人を世界観へと自然に引き込みます。全身のしゃがみポーズや寝転びポーズでは、カメラのハイ・ローアングルを使い分け、無地の床面と散らばるお菓子のパッケージを心地よく配置して、散漫にならずまとまりのある構図を追求。白ホリ撮影ならではの立体的なライティングが画面の平板化を防ぎ、黒ストッキングの長い脚に滑らかな光のグラデーションが生まれて全体の空気感を一段と深めてくれました。
午後いっぱい撮影を続け、おうちおやつと戯れる合間には実際にカップ麺を口にする場面も。デイリーな普段着と二次元の記号性を融合させたポートレートは、力みのない自然体の美しさを放ちます。大袈裟な演技を必要とせず、飾らないありのままの呼吸こそが最高のシャッターチャンスを生み出す――そんな心地よい気だるさと甘えん坊な猫の愛らしさが余すところなく詰まった、スウィート系ポートレート撮影依頼の参考にもなる満足のいく仕上がりとなりました。