本日お届けする写真は、レトロなバーのカウンターを舞台にした限定メイドスタイリングの撮影記録です。まず最初に弁明させてください。写真の中でスカートの裾をたくし上げているのは、あざとい色仕掛けや誘惑のためなんかじゃ決してありません! あの真紅のベルベットのハイスツールの座面が、冗談抜きで狭くて窮屈すぎたのが全ての原因です。何重にも重なる濃紺のメイド服に純白のフリルエプロンを重ねたこの衣装は布量が凄まじく、腰掛けた瞬間に太ももの上に生地がぎっしり山積みに。しかもスツールの座面が小さいため脚を不自然に折り曲げるしかなく、裾を少し持ち上げて逃がしてあげないと、布の重みに押し込められて立ち上がることすらできない状態だったのです。
撮影中に着用していた白いニーハイソックス(White thigh-highs)と黒レザーのガーターリングの組み合わせは、正直に白状すると太もものお肉に食い込んでかなり痛痒い思いをしました。レンズの前で最も美しいレッグラインをキープするため、ポーズを変えるたびにミリ単位の慎重さで微調整を反芻。胸元のデザインも非常に凝っており、大粒の青いジュエルを嵌め込んだゴールドのリボンタイに、肩口に広がる大ぶりのフリルが組み合わさって、着用感は見た目以上にずっしりとした重厚さがありました。温もりのあるアンバーのダウンライトの下、背後のボトル棚や菱形文様の壁紙が素晴らしいムードを醸し出してくれましたが、ベストな光線を見極めるためにバーカウンターの上で気の遠くなるような時間を耐え忍びました。
3枚目の写真で見せたカウンターの上に腰掛けて脚を組むポーズは、一見涼しげで余裕そうに見えますが、実はバランスを崩して滑り落ちないよう、ふくらはぎの筋肉をずっとプルプルと緊張させていました。7枚目の脚を直接カウンターの縁に投げ出すポーズは輪をかけて過酷で、体幹と腰を全力で踏ん張っていなければ一瞬でずり落ちてしまうため、最高の1枚を収めるために歯を食いしばって耐え抜きました。ちなみに6枚目のカットは照明を組み替える合間のオフショット。あまりの疲労に耐えかねて椅子の背もたれに突っ伏して脱力していたところを不意打ちで盗撮されたのですが、思いがけず一番ナチュラルでアンニュイな仕上がりになっていて驚きました。
このような空間で、ツンデレ少女(tsundere girl)特有の少し高飛車で澄ましたオーラを保ち続けるのは並大抵のエネルギーではありません。現場に並んだ洋酒のボトルはすべて小道具でしたが、カウンターの上に置かれていた2粒のチェリーだけは本物で、カメラマンさんが設定を弄っている隙にしれっと美味しく平らげてしまいました。メイドという王道の題材であっても、クラシックなバーの空間でロリータメイド(Lolita maid)ならではの気品ある質感美を成立させるには、ディテールへの偏執的なこだわりが不可欠です。白ソックスに不格好なシワが寄らないようどうフィットさせるか、太もものリングが痛々しいミミズ腫れを作らないようどうテンションを逃がすか、入念な事前準備が成否を分けます。
撮影の全工程を通じて、私としてはこれ以上ないほど素直に様々なアングル要求に応え続けたつもりです。だから写真を眺めるのは自由だけど、あんまり穴が開くほどジロジロ見つめないでよね! これ以上図々しく見つめ続けるなら、本当にカクテル作ってあげないんだから。私の機嫌を取るのは想像以上に骨が折れるんだから、勤務中だからってお客さんの視線に甘んじると思ったら大間違いよ。レトロな陰影の空気感を捉えつつ衣装の重厚なドレープも完璧に引き出せて、個人的にはとても満足のいく作品になりました。画像を保存したいなら、まずは私を心から褒めちぎる言葉を並べなさいよね。さもないと、本気で怒っちゃうんだから!