今回の撮影テーマはチェシャーのケッコン衣装コスプレのスタイリングで、衣装全体は純白をメインのビジュアルとし、軽やかなレースやシフォン素材を合わせています。全体的な衣装デザインとして、このバージョンのウェディングドレスは従来の重厚なボリュームドレスではなく、より軽やかさを演出するハイスリットのスカートデザインを採用しています。上半身は繊細な深Vネックに透かし彫りレースの切り替えが施され、縁には精巧なレース模様があしらわれています。肘を超える長さの白いロング手袋と、首元に嵌め込まれた青い宝石のチョーカーが相まって、全体のエレガントさが際立っています。
ウィッグはこのスタイリングにおいて非常に重要な部分で、グレーブラックのパッツン前髪ストレートに、両頬の脇に施された鮮やかなシアンブルーのハイライトが、キャラクターの象徴的な特徴を見事に再現しています。頭頂部にはダイヤモンドが嵌め込まれた白い冠飾りが飾られ、そこから垂れ下がる軽やかな半透明のヴェールが、神聖なウェディングの雰囲気を醸し出しつつも、重苦しくなりすぎない絶妙なバランスを保っています。
撮影セットの設営も非常に凝っており、メインセットには少しレトロゴシック調の黒い精巧な彫刻が施されたハイバックチェアが選ばれ、大面積の純白のレースのウェディングドレスと非常に強烈な視覚的コントラストを生み出しています。ブルーの背景壁が画面全体に清涼感をプラスし、この冷色調と白ヴェールの組み合わせは写真映え抜群です。小道具に関しては、現場に金色の金属製鳥かごが用意され、白いユリや青紫のアジサイの花束が添えられており、画面全体が単調にならないよう工夫されています。床面には高反射素材が使用されており、立ち姿やスカートの倒影を映し出すことで、画面のレイヤー感と空間感を高めています。
今回の撮影では主に4つの異なるポーズを行いました。1枚目は片手でヴェールを引くアップの特写で、表情はキュートでお茶目。2枚目は黒い椅子の上で脚を組んだ座りポーズで、手で顎を撫でる動作と相まって気だるく自信に満ちた空気を演出。3枚目は青い液体の入ったグラスを手にし、眼差しはより柔らかく静か。4枚目は立ち姿で少し前屈みになり、手で優しく白いシフォンスカートの裾を持ち上げるポーズです。長考の末、4枚目をカバー写真にするのが最も適していると判断しました。その角度ならハイスリットの裾がもたらす脚のラインを自然に引き立てることができ、白タイツとハイヒールを合わせることで白いストッキングの質感がぴったり表現され、前屈みの瞬間にプロポーションが美しく引き伸ばされ、構図上でも人物の端が切れる問題がなかったためです。
メイク部分については、衣装の清涼感あるトーンに合わせるため、あえて鮮やかなアイスブルーのカラコンを合わせ、アイシャドウにはうっすらと淡いブルーのグラデーションを効かせ、リップカラーは自然なピンク系を選択することで、全体的なスタイリングを繊細かつ派手すぎない印象に仕上げました。今回はこの衣装を着てスタジオで半日以上過ごしましたが、白い軽やかなシフォンとはいえ、何層にも重なったレースやスカートの裾はポージングの難易度が高かったです。ですが、カメラマンさんのキャッチが上手く、ライティングも柔らかく自然だったため、運良くあの朦朧とした夢のような世界観を捉えることができました。