退屈させないでね、やっぱりギャップ萌えが一番の魅力だから。『鳴潮』の人気キャラクターとして、戦闘形態は圧倒的な視覚的インパクトと野性的な躍動感を持っていますが、戦闘形態を再現するには小道具や後処理のCGエフェクトに膨大な時間がかかります。その前に、ずっと彼女の通常形態を撮りたいと思っていました。そして今回、ようやく時間を確保して、この気まぐれで少し高慢な通常スタイルを実現させることができました。
まずは今回のヘアメイクについて。ヘアスタイルは今回特に目を引くポイントです。象徴的な赤と黒のツートンカラーで、この赤いウィッグは豊かなレイヤーとふんわり感が出るようにカットしました。一筋の黒い前髪はフェイスラインを綺麗に見せるだけでなく、キャラクターの持つ神秘的で危険な色気をより際立たせてくれます。頭頂部の黒いリボン飾りには白いクロス模様が入っており、こうした小さなアクセサリーこそ造形の腕の見せ所。装着すると頭部全体のバランスが一気に引き締まりました。
衣装は純白をベースに、赤と黒の切り替えデザインを採用。ハイネックとオフショルダーの上半身はとても軽やかで、胸元とお腹のカットアウトに黒と黄色の幾何学模様が合わさり、デザイン性抜群です。胸元にある象徴的な赤と黒の対称的な蝶・花柄のタトゥーは今回のメイクのハイライトで、細部まで丁寧に描き込み、白い生地との鮮やかなコントラストを生み出しています。手元の黒い指輪、手首のカラフルなストラップ、そして白いフィンガーレスグローブが手元の表情を豊かに彩っています。
下半身のコーディネートは、ファンの方々にとっても注目のポイントだと思います。白のニーハイタイツには花びら・レース状のエッジ装飾が施されており、グレーと白のバイカラーオープントゥ厚底ヒールサンダル(靴底のゴールドの装飾もポイント)と合わせました。この組み合わせは脚のラインをよりスラリと見せるだけでなく、キャラクター本来のクールさと繊細さの両方を引き立ててくれます。
撮影場所には屋外のモクマオウ(木麻黄)の森を選びました。この森は落ち葉や枯れ枝が多く、まっすぐに伸びる幹と交差する枝の間から木漏れ日が差し込み、とても綺麗な陰影を作り出してくれます。枯葉が一面に敷き詰められ、倒木が横たわるロケーションは、ただ立つだけで「荒野のサバイバル」のようなドラマチックな雰囲気が漂います。キャラクターの設定と見事に調和し、無理に複雑なポーズを取らなくても、光と影のコントラストが写真に豊かな奥行きを与えてくれました。
撮影中は色々なポーズを試しました。森の中で空を見上げて伸びをしたり、倒木に座って遠くを眺めたり、光に手を伸ばしたり。でも写真を選ぶ中で特に気に入ったのが、低くしゃがみ込んだ横姿のスナップ(4枚目の写真)です。この角度とポーズが絶妙で、タイツの花びら飾り、オープントゥサンダル、腕の自然なカーブが構図に綺麗に収まり、ボディラインが見事に捉えられています。自信に満ちた明るい笑顔も、ツバキのリラックスしつつもツンデレな魅力を完璧に表現できました。
派手なエフェクトや大きな小道具はもちろん迫力がありますが、日常感のある通常形態の衣装こそ、キャラクターの内面をより深く表現できるものだと感じています。日常の落ち着きや自信、ふとした瞬間にこぼれる優しさを写し出すことこそ、本格派コスプレイヤーの腕の見せ所です。撮影中、カメラマンやアシスタントの仲間たちは森の中で何箇所も蚊に刺されながら頑張ってくれました。みんな本当に大変でしたが、完成した写真を見て、すべての努力が報われたと感じています。今回の作品は大切な記念であり、自分自身への納得のいく答えとなりました。