血小板の帽子だけが唯一なんとか着用できた装備で、時間の見積もりが甘く、他の小道具やパーツは全部家に忘れてきてしまいました。計画していた完全なスタイリングを出せなかったため少し緊張し、まるで田舎者が紛れ込んだかのような気分で入場しました。ですが思いがけず、ツインテールに白ストッキングを合わせ、セーラー服に帽子を乗せただけのシンプルな組み合わせが予想以上に好評でした。
会場を回り始めて間もなく、カメラマンの@紙魚(ジーユー)さんにお会いし、「数枚撮らせてもらえませんか?」と声をかけていただきました。装備が不完全だったため最初は少し気恥ずかしかったのですが、見つけてくださったアングルと光の回り具合が素晴らしく、最初の3枚は構図も美しく洗練されたレタッチで、大満足の仕上がりになりました。カメラ目線の時は顎をわずかに引くことや、体を斜めに構えて振り返ることでよりスリムかつ自然に見えることなど、レンズへの合わせ方を丁寧に教えてくれました。さらに色調も整えてくれ、過度な加工感を排して写真本来の質感を残してくれたおかげで、とても自然な仕上がりになりました。
その後友人と合流し、後半の数枚は自分たちで撮影しました。その頃にはすっかりレタッチする気力が残っておらず、気取らずに投稿しようと思いました。撮って出しのありのままの自分を見つめていると、シンプルな良さも悪くないなと感じます。写真のレタッチは本当に骨の折れる作業で、特にPCの画面に向かって少しずつ色味を調整するのは大変です。最初の3枚はカメラマンさんがプロ用ソフトで仕上げてくれましたが、残りを自分でスマホで編集しようとしたところ目が痛くなり、いっそのこと撮って出しの原版をそのままアップすることにしました。
終始ハイテンションで喉が嗄れそうになるほど叫び、飛び跳ねるように歩き回っていました。この没入感あふれるアニメイベントの空気感は、想像していた以上に素晴らしいものでした。誰もが自分の好きな界隈で仲間を探し、衣装の着こなしや推しキャラクターについて熱く語り合う――そんな不思議な一体感のおかげで、現実の社交不安などあっさりと吹き飛んでしまいました。
とても印象深いレイヤーさんたちにも出会えました。初音ミクのレイヤーさんは気品にあふれ、抜群のスタイルとプロポーションで、衣装も造形も完璧な再現度を誇っており、隣で思わず見惚れてしまいました。さらに凝光のレイヤーさんもウエストからヒップにかけてのラインが息をのむほど美しく、衣装の仕立てが見事で、歩く姿から圧倒的なオーラが放たれていて完全に魅了されました。慌ててお願いして一緒に記念撮影をさせていただきましたが、今写真を見返しても胸が躍ります。
会場内には『原神』プレイヤーの熱気が満ち溢れており、掛け声やポージング、身につけたグッズがあちこちで見られ、コミュニティの強い結束力を感じました。待機列に並んでいる時も隅で休憩している時も、フル装備で身を包んだハイクオリティなコスプレイヤーたちの姿がたくさん目に入りました。
小道具を揃えられなかったことで、今回は図らずもミニマリストなイベント巡りを体験することになりましたが、次回はしっかりと余裕を持って時間を確保し、装備を万全に整えてアニメイベントの醍醐味を味わい尽くしたいです。写真撮影にとどまらず、オフラインで同好の士が集う熱量の凄まじさを肌で実感できました。見方を変えれば、こうした少しの心残りがある経験こそが、より一層忘れられない大切な思い出になるのかもしれません。