これまでは、光と影の魔術はすべてロケーション撮影や照明機材のレイアウト(灯阵)によるものだと思っていましたが、今回の阿橙先生のオフライン講座で完全に新しい視野が開けました。プロジェクターがただ資料を投影するだけでなく、プロジェクター撮影の創作メディア回光源として完璧に活用できるなんて、これまで誰も教えてくれませんでした!スタジオを巨大な光のスクリーンへと変貌させ、画面の中の光の粒、色ブロック、さらには幻影のような投影の亀裂にいたるまで、すべて撮って出しで表現できます。レタッチは色調の微調整と質感の馴染ませだけで済み、この「撮った瞬間がほぼ完成形」という快感は本当にクセになります。まさに光と影のアートの真髄を体験できました。
今回のセットデザインは実はとてもシンプルで、レトロな白いディスプレイキャビネットと数枚の薄手のカーテン布を使用したのみです。核心となる秘密兵器は、あの高輝度プロジェクターです。特に面白かったのは、赤と青のコントラスト(バイカラー)と光影の重なりを活かした2つのプランです。赤い光を当てた瞬間、雰囲気は一気にドラマチックで危険なものへと変わり、周囲の白い布を被った幽霊の仲間たちと相まって、画面全体がまるで禁忌の儀式のようになりました。一方、青い光のモードに切り替えると、環境全体が瞬時に冷え込み、静寂でありながらも不気味な心理空間へと変貌します。白いベールに光が当たり、空気中の煙を透過するその質感は、レフ板や通常の照明パネルだけでは到底作り出せないものです。
撮影中は、プロジェクターの照射角度との戦いでした。機材の映り込み(見切れ)を防ぐため、被写体の立ち位置は投影のブラインドスポット(死角)か、あるいは特定の反射面にぴったり合わせる必要があります。プロジェクターは「自分の意志」を持っているかのように気まぐれで、わずかにずれるだけで顔に当たる光が台無しになってしまうため、カメラマンの現場コントロール能力がかなり試されます。しかし、この「制御された中にある思い通りにいかない感覚」こそが、かえって創作に多くの即興のサプライズをもたらしてくれました。
途中のあるシーンでは、頭の上から直接白い布を被せ、一筋のスリット光(集束光)だけを煙の中に透過させて、極限までシンプルなシルエット感を演出しました。これが背景の画面いっぱいに広がる文字化けコードや目の投影と強烈なコントラストを生み出しています。このようにスタジオ内で多次元的な空間を構築できる遊び方は、画面の張力(インパクト)を追求するクリエイターにぴったりです。帰宅後に振り返ってみると、プロジェクターの輝度とカメラの露出パラメータをいかに完璧にマッチさせるかなど、まだまだブラッシュアップできる細かなディテールがたくさんあると感じました。
要するに、手元に使っていないプロジェクターがある方は、ぜひ試してみてください。従来の型にはまったライティングの思考にとらわれず、それを創作の一部として捉えれば、仕上がる画面は間違いなくあなたを驚かせてくれるはずです。今回の撮影テクニックの共有が、皆さんの創作活動の参考になれば幸いです。