今回挑戦したキャラクターは『バンドリ!』の湊友希那、Roseliaのボーカルです。実はこの衣装一式を準備するのにはかなりの時間がかかりました。特にウィッグとアイメイクのディテールにはこだわり、あの凛としていて、かつ何かに打ち込むような真剣な眼差しを再現するために、アイラインだけでも何パターンも調整を重ねました。衣装は非常にレイヤー感(立体感)が強く、パープルとブラックの切り替えにゴールドの縁取り、还原するあの巨大な紫紅色のリボンが合わさと、視覚的な重厚感があります。ですが、実際に身につけてみると不思議とスマートで洗練された印象になります。
撮影の際は、ステージのスポットライトのような雰囲気を演出するために、あえて寒色系のブルーのライティングを選びました。これにより、ロゼリア特有のダークで華麗な世界観がより引き立ちます。手元のアームカバーや首元のレースのチョーカーも自分でコーディネートし、細部にいたるまで極力公式設定に近づけました。レンズの前ではとてもクールに見えますが、正直なところ、この衣装を着て動き回るのはなかなかの体力勝負です。特にスカートの裾はボリュームのある多層構造になっているため、ターンする(振り向く)瞬間に足を取られないよう注意が必要でした。
それでも、ひとたびこのポーズを決めれば、彼女の「妥協を許さない」圧倒的なオーラ(気場)が自然と湧き上がってきます。多くの人から「なぜこのキャラクターが好きなの?」と聞かれますが、それはきっと音楽に対する絶対的な執着心があるからだと思います。たとえステージを降りた日常の瞬間であっても、あの研ぎ澄まされた集中力は彼女の骨の髄まで刻み込まれています。ライティングや構図の面で多少の取捨選択はしたものの、顔立ちや衣装の細部までくっきりと表現でき、今回の撮影全体にはとても満足しています。コスプレをするプロセスの中で最も面白いのは、やはり平面のキャラクターをいかにして3次元のビジュアル言語へと落とし込んでいくかを研究することです。髪の毛1本の流れや、アクセサリー1つの位置さえもが最終的な仕上がりに影響を与えます。この写真たちを通して、ロゼリアのステージが持つあの圧倒的な熱量と緊張感を、少しでも二次元ファンの皆さんに感じていただければ嬉しいです。