去年の8月15日にこのメカクシ団を結成することを決意しました。団長でありアヤノのレイヤーとして、まず全員のメンバーを集めることから始めましたが、それは想像以上に困難な道のりでした。一人ひとりの衣装サイズやウィッグの色味、小道具に至るまで、一つずつ念入りに確認を重ねました。自身がアヤノを担当するにあたっては、黒のワンピースと赤マフラーの質感が最大のこだわりであり、マフラーは薄すぎず、風を孕んで綺麗になびく風合いを重視しました。ウィッグも何度もカットを繰り返し、アイメイクや赤いアイシャドウのグラデーションにも多くの試行錯誤を注ぎました。
ロケハンも一大作業で、作品が持つ独特の微睡むような青春の空気感を再現するため、高架下、歩道橋、ススキの茂る原っぱなどを巡りました。しかし当日はあいにく天候に恵まれず、急激に冷え込んで強い突風が吹き荒れました。高架下で逆光撮影を行った際、赤マフラーが風に煽られて激しく乱れ、最も美しい光の角度を探るために何度も立ち位置を直さざるを得ませんでした。最も過酷だったのは黒ストッキングを履いた女子メンバーたちで、冷たい木枯らしの中で足の感覚が麻痺するほど凍えながらも、美しいポージングのために歯を食いしばって耐え抜いてくれました。
屋上でしゃがみポーズやマフラーを放り投げるシーンを撮影した際は、立ち位置の調整を徹底的に繰り返しました。周囲でしゃがむメンバーは静止を保ち、中央の私がマフラーを宙に投げる動作を行い、奇跡的なベストショットを捉えるまで何度もテイクを重ねました。水たまりの反射を狙ったカットは特に過酷で、水たまりの縁にしゃがみ込み、冷たい水が靴や靴下に染み込む中で脚のラインを美しく揃え続け、撮り終えた頃には足がつりそうになるほどでした。最後にコンクリートの地面に仰向けに寝転び放射状のフォーメーションを作った際は、背中に伝わる冷え切ったタイルの冷たさに耐えつつも、地面に転がってみんなで語り合う時間はどこか心がほぐれるリラックスしたひとときとなりました。
団長として自身の役を全うするだけでなく、カメラマンさんのアングル決め、メンバー全員の配置や構図、表情管理に至るまで統括し、朝から夕暮れ時まで丸7時間以上にわたる長丁場を駆け抜けました。レタッチにおいてもダークトーンと和風レトロな色彩を融合させ、どこか切なさを帯びたストーリー性あふれる世界観の再現に全力を尽くしました。全員がスケジュールを合わせ、厳しい寒さに耐えてこれほど大規模な大型併せを完遂できたのは、ひとえに作品への愛に他なりません。私の指示に快く応じ、プロフェッショナルな姿勢で作品を形にしてくれた仲間たちに心から感謝しています。あの夏は永遠に終わりません。私の胸に残り続けるのは、完成した素晴らしい写真だけでなく、あの凍えるような冬の日に互いを励まし合いながら乗り越えた、温かな絆の記憶です。