豊川祥子 コスプレのこの衣装に袖を通し、鏡の前に立ったその瞬間、キャラクターの持つあの静けさと、どこか危険を孕んだ空気感をすぐに掴むことができました。写真1の手を伸ばしているポーズは、自分でも特に気に入っています。軽く顎を上げ、指先を広げるあのニュアンスが、ステージ上で「すべてを支配する」祥子ならではの圧倒的な存在感(圧迫感)を不思議と捉えてくれました。多くの友人から「このカットはyknの面影がある」と言われ、舞台風の服装のエッセンスを日常に落とし込もうとした試みが確かに功を奏したようです。
ウィッグは浅いブルーのロングストレート。着用するとかなりのボリューム感があり、セットにはそれなりに骨が折れましたが、キャラクター本来のあのクールで繊細な輪郭を表現するための確かなキャラクター再現度のためなら、時間をかける価値は十分にあります。衣装はディテールが非常に多く、赤いクロップドトップスに黒いコルセット、そしてフロントにあしらわれたブラウンの編み上げデザインなど、着る際には美しいシルエットにフィットさせるために何箇所も締め具合を微調整する必要がありました。
一番のお気に入りは、ボトムスの多層の裾(裙摆)です。黒とオフホワイトが交互に重なり合うフリルはレイヤー感が豊かで、歩くたびにとても自然な揺れ感を演出してくれます。黒のタイツと、あのイエロー&ブラックのバイカラーのレースアップブーツを合わせることで、下半身全体の視覚的なプロポーションが見事に引き締まり、脚長効果も抜群です。今回の撮影時、室内の背景がやや生活感に溢れていたのですが、ポージングと視線の配り方で空気感の不足をカバーできるよう最善を尽くしました。写真3の青いクッションの上でつま先立ちしているカットは、実は高さを調整してカメラのアングルを探るためのものでした。舞台裏としては少しシュールで面白い光景ですが、仕上がった絵面は思いがけずギャップ萌えのある仕上がりになりました。
この衣装のおかげで、祥子の「外見は優雅でありながら、内面には強い決断力を秘めている」というキャラクター性を身をもって体験することができました。特に手袋やアームガードの細かな位置を整えているときは、無意識のうちに彼女の所作の癖をなぞってしまいます。撮影した枚数は多かったですが、最終的にセレクトしたこの数枚には、少し攻撃的な立ち姿からふっと緊張が緩んだ瞬間まで、彼女の様々な側面が凝縮されており、今回の二次元コスプレの試みにかけたすべての情熱が報われたと感じています。