今回の古風写真は虎丘にて撮影を行いました。テーマは誰もが思い浮かべる「お転婆で茶目っ気たっぷりな可愛い末妹弟子」で、そこに林妙妙ならではの快活なキャラクター性を重ね合わせました。現代劇の登場人物に古風な装いを纏わせるという試みだからこそ、伝統的な古装劇特有の淑やかで格式高い所作はあえて避け、より現代的で生き生きとした愛らしい仕草を積極的に取り入れました。
スタイリングには緑と白のグラデーションが爽やかな漢服要素を取り入れた衣装をセレクト。トップスは白の薄絹に可憐な花刺繍をあしらい、軽やかで通気性に優れ、光を透かしたときの陰影が実に綺麗です。ボトムスにはグリーンのプリーツスカートを合わせ、ウエストに散りばめられた金色の小花がアクセントとなり、竹林を歩くたびに裾が優美な波を描いて揺らめきます。髪型は両サイドにお団子を作ったツインシニヨンに黄色い小花と長いリボンを添え、シンプルながら抜群の若々しさと少女感を引き出しました。
小道具も非常に充実しており、長剣、手書きの黄色い霊符、そして丸うちわを用意。長剣を手にしたカット(写真1)は思いのほか剣に重みがあり、軽快な身のこなしに見せるためスカートの翻り具合と呼吸を合わせるのに苦心しました。霊符のカット(写真4)では、宙に舞う符の軌道を捉えるために風の加減を何度も調整し、指先で印を結ぶ手つきを反復練習。少しでも気を抜くと視線が泳いでしまうため、集中した表情管理が求められました。
草をくわえたり腕組みをしたりしたポーズ(写真2、写真5)は、フェイスラインと瞳の表現力が如実に試されるシチュエーションです。首を傾げ、口元をすぼめ、眉をクイッと上げることで、強がりで機転の利く愛らしさをストレートに表現。うちわで胸元を隠したり竹に寄り添ったりする構図では、大口径レンズによる背景のボケ味を活かし、前ボケに配した竹の影が自然なフレームとなって澄んだ瞳を際立たせてくれました。
当日は天候にも恵まれ、竹林の木漏れ日が心地よい逆光と美しい光斑を創出。現像工程ではこの明暗のコントラストを大切に残し、全体を瑞々しいグリーンと温かみのあるイエロー系で統一することで、活力に満ちた生き生きとした少女感を際立たせました。日常とは一味違う魅力的な表情を記録できた、素晴らしい竹林写真の撮影体験となりました。