日付を跨いでの投稿となってしまいましたが、今回の撮影テーマは灰原哀のキャラクターの日に抱く想いと深く呼応しています。鏡に映し出される姿は、決してありのままの本当の自分ではない――その原点の設定を、撮影を通じて具現化しました。
世界観に寄り添うべく、衣装には『不思議の国のアリス』をイメージした青と白のドレスを選び、白黒のストライプタイツをコーディネート。床一面には青や黄色の花々とひまわりを敷き詰め、グレーのウサギのぬいぐるみを視覚の中心に配置しました。ドレスの裾を置く場所にも気を配る必要があるほど、画面いっぱいに贅沢な空間を作り込みました。
撮影では技術的な課題にも直面しました。例えばクラシカルな木枠の大きな鏡は、構図の視線を集める焦点であると同時に、光を反射させる重要な小道具でした。幻想的な光影を描き出すため、カメラマンのLuOfUnさんは複数のレンズを検証。とりわけ魚眼レンズの活用は画面の周辺部を大きく引き延ばし、花畑をより豊かに見せてくれる反面、被写体のプロポーションが歪みやすくなる難点もありました。そのため、顔立ちや脚のラインが自然で美しく保たれるよう、アングルを何度も微調整する必要がありました。
アシスタントを務めてくれたWaTer-VONさんとの連携も極めてスムーズで、スカートの広がりを整えたり小道具の位置を細やかに調整してくれました。花畑の中にしゃがみ込んで鏡に触れる姿勢や、ブランコの下の床に仰向けになって見上げるポーズなど、衣装の美しい形状を維持し続けるには確かな忍耐を要しました。白黒のストライプタイツはレンズ越しにも抜群の存在感を放ち、特に鏡のリフレクションを活かしたカットでは息を呑む仕上がりとなりました。
普段の撮影ではレンズをまっすぐ見つめることが多いのですが、哀ちゃん特有のどこか超然とした距離感や孤独な佇まいを表現するため、今回はカメラから視線を外す仕草を多く試みました。花の中で静かにウサギを抱きしめたり、鏡面にそっと指先を伸ばしたり。花畑に横たわったカットでは、魚眼レンズのパースによって周囲の花々が中央へと押し寄せるような包囲感が生まれました。
青を基調とした幻想的な世界観に鮮やかな黄色のひまわりが差し込み、寒暖のコントラストが画面に豊かな情緒を宿してくれました。全行程を終えて振り返ると、まるでおとぎ話の迷宮を旅してきたかのような感覚です。今回のキャラクターの日記念撮影を通して、宮野志保コスプレの奥深い魅力と世界観が皆様に届けば幸いです。