10年前に『小林さんちのメイドラゴン』を見終えた時、カンナというキャラクターへの強い憧れが心に深く刻まれました。当時はまだ幼く、たまらなく可愛いと思いつつも、自分に自信がなく恥ずかしがり屋で、通販で何度も衣装を眺めては購入ボタンを押す勇気が出ませんでした。10年が経った今、ようやく自立し、キャラクターを演じるための成熟した心構えと準備が整ったことで、ごく自然にこの願いを叶えることができました。
今回の撮影では、彼女ならではの丸みを帯びたあどけない可愛らしさを再現することに重点を置きました。衣装は紫の幾何学模様が入った白いケープに、ピンクのパフスリーブワンピースとポンポン付きの重なる白いスカートを合わせました。赤いメリージェーンシューズに白ストッキング(オーバーニーソックス)を合わせることで脚のラインをすらりと見せ、全体の色彩もより鮮やかに引き立てました。ウィッグは薄紫で、自分で前髪をカットしてサイドの三つ編みを編み、白い角と黒いリボンを装着しました。
メイクの準備では目元の描き方を念入りに研究し、ピンク寄りのチークと明るい色のカラコンを使って柔らかく愛らしい質感をプラスしました。撮影場所には遊園地を選びました。昼間は光がやや寒色寄りで落ち着いていたため、背景の銀色の球体をぼかしつつ、正面を向いて少し両手を広げるポーズをとることで衣装全体のシルエットを美しく見せました。階段に座って撮影したカットは光が均一に回り、脚を前に伸ばして鮮やかなオレンジのボックスやピンクの大きなボールに囲まれることで、色彩がポップに弾け、週末に公園をお散歩しているような自然体な空気感を出せました。
一番のお気に入りは夜景のカットです。メリーゴーランドがライトアップされると、温かみのある黄色い光が背後に幻想的な光の輪を作り出しました。体を少し横に向けて振り返ると、照明の下で白ストッキングと赤い靴の質感がとても綺麗に際立ち、視線の重心が前景へと美しく集中しました。手すりを前ボケとして活用することで画面の奥行きがはっきりと深まり、雰囲気も最高潮に達しました。
撮影全体は予想以上にスムーズに進みました。10年前は画面の後ろから他人のコスプレを羨ましそうに眺めていましたが、10年後に自らこの衣装を纏ってカメラの前に立ち、キャラクターを表現する魅力とは単に外見や衣装を着飾ることだけでなく、キャラクターの性格や本質を外へ表現することなのだと実感しました。今回のカンナ コスプレの撮影体験は、幼き日の自分への素敵な答え合わせとなりました。