元旦の連休中に開催されたホタルACGエキスポにて、今回は『アズールレーン』フォーミダブルのコスプレ企劃を用意しました。以前から広州アニメ展などのイベントに参加した際にモノトーンのゴシック風スタイリングを撮影したいと思っており、ゲーム内のフォーミダブルが持つ優雅かつお茶目な雰囲気が、この銀白のツインテールとメイド服の組み合わせに非常にマッチしていました。当日の会場は大勢の来場者で賑わい、広大な展示会場という空間の中でクオリティの高い写真を収めるのは、カメラマンの瞬発力とレンズワークの手腕が試されるシチュエーションでした。
今回の撮影に向けて、事前のウィッグのセットにはかなりの時間を費やしました。膝近くまで届く超ロングの銀白ツインテールウィッグは髪の長さだけでなく、頭頂部の白黒リボンの髪飾りも重量があり、センター分けのぱっつん前髪と相まって、移動中も乱れずふんわりとした軽やかさを保つために、現場で1時間近く調整と固定を行いました。衣装は黒と白の切り替えデザインをチョイス。白いレースフリルと黒のストラップレースアップ要素を組み合わせることで、メイド服の甘さを残しつつゴシック風のシャープさも兼ね備えています。胸元のオープンデザインや肩のストラップ、首元の黒レースチョーカーに柔らかい純白のタイツを合わせ、視覚的に見事なモノトーンのコントラストを形成しました。足元の厚底ブラックメリージェーンシューズは全体と統一感があるだけでなく、立ちポーズの安定感も高めてくれました。
撮影に使用した機材はViltrox 75mm F1.2大口径レンズです。このレンズをイベント会場でのコスプレ撮影に投入するのはまさに大正解でした。混雑する人ごみの中でもF1.2の開放絞りにより背景の天井照明や行き交う人々を綺麗にボカし、雑多な環境から被写体をすっきりと浮き立たせることができます。同時に75mmの中望遠画角は半身像・全身像ともに優れた空間圧縮効果をもたらし、スタイルをよりスマートに見せ、スカートの裾やタイツの質感までシャープに描いてくれました。固定ポーズだけでなく、片足立ちで裾を持ち上げたり、両手を組んで首をかしげたりする動的な瞬間をテンポよくキャプチャしてもらい、自然な表情を捉えることができました。
ポージング面では、フォーミダブルらしいしなやかさと自信に満ちた表情を演出するため、多様なボディランゲージを試みました。片足でのドレス持ち上げや振り返りポーズは視覚的に脚長効果を生み出し、白タイツと黒い靴の対比も相まって視線を効果的に引きつけます。また、トップスのデザイン、ロングアームカバー、髪飾りのフリンジラインが画面に豊かなレイヤー感を与えてくれました。高身長とロングヘアの強みがこのゴシックメイド服で遺憾なく発揮され、重たさを感じさせない仕上がりになりました。
レタッチの段階では、Viltrox 75mm F1.2の描写力を活かすためコントラストを繊細にコントロールし、ハイライトの白レースが白飛びしないよう、また黒スカートの暗部生地の質感も残すように配慮しました。会場の冷色系天井照明により元々の肌色がややグレーがかって見えましたが、ホワイトバランスの調整と微細なトーン調整により、透明感のあるクールで高級感あふれる雰囲気に仕上げ、フォーミダブルというキャラクターの視覚的イメージに寄せることに成功しました。会場のライティングと美しいボケ味、そしてこの衣装が相まって、納得のいくビジュアルが完成しました。ホテルに戻って撮影データを確認した際、レンズに収められた真剣でいてどこか愛らしい表情の数々を見て、今回のイベント撮影は大成功だったと実感しました。