この青藍色のチャイナドレスの着心地は、想像以上に細部への気配りが必要でした。素材の構成が非常に面白く、上半身はしっかりとしたサポート感があって胸元のカットアウトデザインを綺麗にキープしてくれます。一方でスカート部分はドレープ感のある透け感のあるシフォン素材で、歩くたびに自然な揺れ感が生まれます。生足で脚のラインを見せるため、美脚の視覚効果を引き出しつつもスリットからの露出には細心の注意が必要で、レッグリングの固定位置も境界線がすっきり美しく見えるよう何度も微調整を重ねました。
ウィッグはアップスタイルと三つ編みを組み合わせ、金色の髪飾りを合わせたため、全体としてかなりの重量感がありました。スタイリングで最も時間を費やしたのは前髪のセットで、ルアン・メェイの持つ雰囲気を忠実に再現するため、カールの角度を絶妙に合わせる必要がありました。手にした透かし彫りの団扇はとても上質で、扇の柄から垂れるピンクのタッセルが鏡越しの自撮り構図をぐっと華やかにしてくれます。
今回、鏡の前で全身写真を撮ることにしたのは、この衣装のシルエットがすらりとしたプロポーションを魅せるのに最適だったからです。美脚が際立つキャラクターとして、鏡の反射アングルを活かしてスタイルを良く見せることが最大のポイントでした。つま先を少し曲げ、重心を後ろに置くポージングによって、視覚的に脚のラインを長く見せることができます。ドレスに施された地模様は、光を受けると魚の骨のような美しい光沢を放ち、背景の壁に掛けられた魚の絵と視覚的な調和を生み出していて、撮影中とても楽しめました。
スリットがかなり深いため、屋外撮影の際には細心の注意が必要です。落ち着いた大人の女性ならではのエレガントさを演出しつつ、ポーズが硬くなりすぎない立ち位置を見つけるため、室内で着慣れるまでじっくり時間をかけました。ブルーを基調としたポインテッドトゥのハイヒールも、全体の統一感を高めています。あえて顔全体を写すのではなく、髪の毛先や小道具、衣装全体のシルエットでキャラクターの空気感を表現するよう心がけました。左右のアングル確認写真を比較しながら、キャラクターのクールな佇まいに最もふさわしいポーズを決定。スマホでこうした着こなしの瞬間を記録していくのも、キャラクターを再現するリアルなコスプレ体験だと感じました。