今回の三月なのかの撮影計画は入念に準備を進めてきました。衣装の型紙起こしからウィッグのカットに至るまで、細かなディテールを一つひとつ念入りに確認。崩壊:スターレイルに登場する三月なのかは、天真爛漫で少しお茶目な少女のイメージが強いですが、今回は彼女の新たな魅力を引き出すべく、セットデザインに大人っぽさや抜け感のある要素を取り入れました。
衣装にはこだわりが凝縮されています。白シャツに合わせたブルーのマントは光沢のあるオーロラ素材を使用しており、スタジオの照明を受けて多彩な色合いに輝きます。腰元のブルーのリボン、黒のレザーウエストポーチ、そしてドット絵風のカメラのプロップも思い描いた通りの完成度に仕上がりました。装いに合わせ、発色の良いブルーのカラコンを選び、ピンクのウィッグに自然なレイヤーを入れることで、ライティング下でも美しくなじむように工夫しました。
第1のセットは花々に囲まれた柔らかな光が回るスタジオです。ピンクとパープルのドレープにフットライトを合わせ、幻想的な空間を演出。ここでは無邪気な一面を中心に捉え、ピースサインというシンプルな仕草でありながら、マントのドレープが最も美しく見えるよう腕の角度を何度も微調整しました。
第2・第3のセットはバーカウンターへと移動。濃紺の壁面と奥に並ぶボトル群、そこに紫がかったブルーのネオンが灯ることで、空間全体が一気に映画のような重厚感を帯びます。カウンターに腰掛けて脚を組むポーズは、現場で最も重心のコントロールを要しました。白ストッキングにハイヒールを合わせているため、流れるような美しい脚のラインを魅せるべく、腰と脚にしっかりと力を込めて姿勢を凛と保ちました。カメラを構えたり頬杖をついたりする仕草に冷色系のライティングを重ね、瞳には少し大人びた自信とクールなニュアンスを宿らせました。
第4のセットであるゲーミングルームは、個人的に一番のお気に入りです。ネオンテープやキーボードに囲まれる中、ゲーミングチェアに体を預けてデスクの上に脚を投げ出すスタイルに挑戦。このセットのテーマは「ありのままの解放感」で、三月なのかが持つ気ままで自由な性格と見事にリンクしました。白ストッキングと黒のハイヒールがこのポーズによって際立ち、軽薄な印象にならないようあえて上体を大きく後ろに倒して気だるげな緊張感を生み出しました。指で銃の形を作り視線を合わせる仕草は、まさに「あたしはバカじゃないもん!」という台詞を彷彿とさせます。
ラストは赤いソファの上でぬいぐるみを抱きしめるカット。照明を落ち着いたダークパープルに落とし、静謐な空気を漂わせました。腕に抱いたぬいぐるみはこの撮影のために用意したもので、愛おしそうに見つめる瞬間に、キャラクターの胸に秘められた優しさをリアルに感じることができました。
朝から深夜まで及んだスタジオ撮影では、衣装替えやメイク直し、照明の調整など、すべてのシャッターがチームワークの結晶でした。ドリーミーなセットからサイバーパンク調のゲーミングルームまで、それぞれの空間が持つ特別な質感を表現できたと思います。体力的にはハードでしたが、仕上がった作品を目にした瞬間、注いできたすべての情熱が報われたと心から実感しました。