ショアキーパーというキャラクターの撮影には、実は気を配るべき細かなポイントがたくさんありました。今回は屋外の夜間撮影を選んだため、最大の課題は照明でした。夜間の環境光は乱雑になりがちで、現場には階段の下にある暖色系のLEDテープライトが1本あるだけでした。そこでカメラマンの夏草さんと相談し、月光を再現するために強力なストロボに寒色系のカラーフィルターを装着してメイン光源とし、キャラクター本来のクールな質感を強調しました。衣装面では、青と白のレイヤードが非常に豊かで、特にダークブルーの星空ベールは透け感のある素材のため、真っ暗な背景の中で星の模様を綺麗に反射させるには何度も角度を調整する必要がありました。撮影中もベールにホコリがつかないよう常に注意を払いました。トップスはウエストを露出するクロップド丈で、胸元には半透明の素材と星の模様があしらわれ、シルバーのネックレスと合わせているため、星のマークが隠れないよう立ち位置の調整にもかなり時間をかけました。
今回のウィッグはアイスブルーをベースに毛先にダークブルーのメッシュが入ったもので、この系統の色は光を反射しやすく、ライティングが硬すぎると不自然に見えてしまいます。サラサラとした軽やかな質感を表現するため、様々な測光やバックライトの当て方を試しました。腕に巻きつけるシルバーの装飾品は着用が難しく、金属リングが腕に固定されているため腕を上げるとズレやすく、多くのポーズで装飾の位置を何度も直しながらシャッターを切りました。守護者ならではの静寂感を出すため、表情はあえて控えめにし、笑顔を作りすぎず、視線も少し遠くを見つめるように意識しました。
撮影中にはカメラマンの書梁さんにもメイキングのクローズアップ写真を撮っていただきました。5枚目の正面に座った写真が一番のお気に入りで、全体の立ち振る舞いだけでなく、クリアヒールのハイヒールがスカートの裾や脚のラインと調和し、階段での座りポーズの美しさを際立たせています。撮影はトータルで2〜3時間ほどかかり、ヒールブーツを履いて階段で座ったり立ったりを繰り返すのはかなりの体力を消耗しましたが、最後まで集中力を切らさずにやり切ることができました。
以前からキャラクターのレタッチ解説をたくさん見ていましたが、現場でカメラマンさんと連携することで多くの学びがありました。夜景ポートレートの暗部をほぼ完全な黒に落とすことで、被写体の透明感ある色白肌をより際立たせることができています。小道具の青い蝶も素晴らしいアクセントになっており、指先に止まらせるために撮影中は手が震えないよう慎重にコントロールしました。
今回の撮影の仕上がりにはとても満足しており、キャラクター特有の気品を表現しつつ、リアルな夜景ポートレートの質感も残すことができました。自分にとって非常に貴重な経験となり、キャラクターへの理解が深まっただけでなく、夜景撮影の技術を実践する素晴らしい機会となりました。