夏が終わりそうなのに、まだ写真が上げきれていません……というか、レタッチすら終わっていません……。現像を進めるうちに、撮影時間が前後で1〜2時間ずれていたせいで太陽の位置が変わり、光の当たり方が違って仕上がりの色味までバラバラになってしまうという事態に……。色合わせ、本当に難しすぎます。
今回の撮影は『鳴潮』千咲の「ピーチアイス」水着コスプレでした。当日の午後は2回に分けて撮影を行い、1本目は午後1時過ぎの直射日光が照りつける時間帯でした。光が非常に硬く水面の照り返しが強烈で、顔周りにも濃い影が落ちていました。2本目は午後3時過ぎ、西日が傾いて光が柔らかくなり、色温度が暖色に寄って水面が深い青へと表情を変えていました。この全く異なる2つの光を同じシリーズとして仕上げようとすると、ホワイトバランスが完全に衝突してしまい、これが現像作業で頭を抱える最大の原因になりました。
この問題を解決するため、まずはCamera Rawで両方の色温度、露出、基本コントラストを調整し、比較的統一されたベースラインを揃えました。しかし、ピンクと白のチェック柄の衣装と黄色の浮き輪は、光の波長が変わるだけで反射する発色がまるで別物になってしまいます。現場で撮っている時はとても可愛らしかったのですが、レタッチの段になって、これらの高彩度な要素とブルーのモザイクタイルがカメラのダイナミックレンジに対する過酷な試練だと痛感しました。色温度をわずかに動かすだけで浮き輪の黄色が色飽和を起こし、衣装のピンクがくすんで見えたり、水面の市松模様が濁ってしまったりするのです。
カラーグレーディングでは「カラーバランス」を駆使してシャドウとハイライトの色調を統一し、全体を夏らしい爽快なトーンへとまとめ上げました。マスク機能で人物だけを丁寧に切り抜き、全体の色調整によって肌が青白くくすんだり灰色に沈んだりしないよう肌色を個別に補正しました。特にこのピーチアイスの衣装は、ピンクを澄んだ透明感ある発色に保ちつつ水着本来の質感を残す必要があり、過度な肌補正によるディテールの消失を厳しく防ぎました。光の移ろいに関しては、太陽の高度変化でハイライトの落ちる位置が完全に異なっていたため、トーンカーブやダッジ&バーン(覆い焼き・焼き込み)を重ねて顔立ちやボディラインの立体感を再構築し、異なる時間帯の写真が並んでも違和感のない階調へと整えました。
構図に関しては、浮き輪の上に腰掛けて足を組むポージングがとても気に入っています。ヒールと脚のラインが幾何学的な美しさを描き出し、棒付きキャンディをくわえた仕草がキュートな遊び心を添えてくれました。プールサイドの岩肌や奥へと広がる水面を背景に活かし、画面に豊かな被写界深度を与えています。ただし、広角による周辺歪みを防ぐため、人物はできる限り画面の中央寄りに配置するよう配慮しました。波の揺らめきやモザイクタイルは視覚的に情報量が多いため、現像時に背景の明瞭度とシャープネスを控えめに落とし、主役である千咲がくっきりと浮かび上がるよう処理しました。
とりわけ光のコンディションが激変する撮影において、写真のレタッチは根気との戦いだと改めて実感します。試行錯誤のプロセスは骨が折れましたが、画面内の色彩が少しずつ調和を取り戻し、千咲の水着姿が心の中に思い描いていた理想の姿として結実していくのを見ていると、深夜まで作業した時間もすべて報われたと感じます。二次元ライフアーカイブとして完全版のシリーズを早く皆様にお届けできるよう、残りの写真の仕上げに戻りたいと思います。