今回『崩壊:スターレイル』のキュレネに挑戦したのは、光と影の陰影に徹底してこだわる室内セット撮影に挑みたかったからです。衣装のディテールは遠目で見る以上に精緻で、胸元や襟元の白い透かし彫り装飾は薄く張りのある硬質素材で作られています。半透明のアームガードは装着すると腕の可動域がやや制限されるため、花束を抱える際は甲冑が引っかからないようポーズを丁寧に調整しました。
ピンク髪コスプレの要となるロングウィッグは、毛先に淡いグラデーションを施し、逆光やサイドライトを浴びた際に柔らかな輪郭光(リムライト)が浮かび上がるようセット。大胆なオフショルダーのシルエットに鎖骨周りの宝石装飾が映え、衣装全体の立体感と高級感を引き立てています。
撮影セットにはゴールドの大型鳥籠フレームを採用し、周囲に白いビーズチェーンやピンクパープルの薄絹を垂らすことで、空間全体の色調を美しく統一しました。被写界深度を活かした半身構図に最適な空間の中で、抱えたピンクと白のバラの花束の重みを支えつつ、優美な姿勢をキープしました。
今回の作品の決め手となったのはライティングです。カメラマンさんが柔らかな拡散光と背後のバックライト光輪を組み合わせ、全体を幻想的で淡い空気感で包み込んでくれました。あえて視線を伏せ、物思いに耽るような静謐な表情を意識。背景の紫の蝶が柔らかな空間に美しい寒色のアクセントを添えています。全体が淡いピンクと白で構成されているため、現像では肌の透明感と光の階調を繊細に補正し、キュレネの持つ神秘的で唯美的な雰囲気を表現し尽くした撮影となりました。