今回挑戦した「原初の宇宙に輝く王冠」のスタイリングにおいて、最大の難所となったのは手にした日本刀と足元のレッドソールハイヒールでした。設定にある冷徹でツンデレな雰囲気を表現するため、抜刀の所作を何度も微調整しました。刀のプロップはずっしりとした重みがあり、構え続けるのは肩や腕への負担が大きく、撮影後はかなりの筋肉痛になりました。
衣装には細部に至るまでこだわりが詰まっています。黒のゴシック風ドレスにはベルベットとレザーの切り替え素材が用いられ、胸元の深いカッティングとブラウンのレースフリルが美しいボディラインを引き立てます。ヘッドドレスの長い黒い角は固定がシビアで、少し首を傾けるだけで傾きやすいため、撮影中は頭の角度に常に気を配りました。足元の黒ストッキングとレッグリングは大きな見どころで、レッドソールのハイヒールと相まって美しいレッグラインを際立たせてくれました。
これらの豊かな質感を余すところなく引き出すため、スタジオでは白ホリのライティング設計を採用しました。明るい背景光の中で、黒ストッキングのマットな質感とヒールの光沢感を両立させるため、カメラマンさんと光の当たり方を緻密に探りました。例えば4枚目の座りポーズでは、椅子の後脚側に重心を預けて背筋をピンと伸ばすことで、脚のラインをすっきりと見せ、つま先をわずかに反らせることで視覚的な脚長効果を強調しました。
メイク面では、宇宙と王冠がもたらす高貴な冷涼感を演出するためアイラインをわずかに跳ね上げ、アイシャドウにはウィッグのインナーカラーとリンクする赤紫のグラデーションを効かせました。刀を構えるカットでは一切の迷いを感じさせない鋭い殺気を宿らせ、椅子に腰掛けるカットでは優美で蠱惑的な色香を放つなど、相反する感情のスイッチを切り替えながら撮影を進めました。役になりきって視線や唇のニュアンスまでキャラクターの心境に寄り添う時間は非常に充実しており、撮影後に未加工のデータを確認した際、すべての苦労が報われたと確信できる大満足の仕上がりとなりました。