この早柚の写真は先日、和風スタジオ撮影で撮ってきたものです。実は撮影当日のコンディションが自分でも満足のいくものではなく、レタッチ後の写真を見ても表情管理に多少の失敗があったことを実感し、ポストで触れた通り少し落胆と歯がゆさを感じていました。ですが、完成写真として仕上がった以上、その気持ちは横に置いといて全体を俯瞰してみると、衣装の質感やロケーションの空気感はとても良く伝わっています。本日はこの作品の裏にある撮影の裏話と、今回の出片の振り返りをシェアしたいと思います。
まず、この衣装の再現度と仕立ての良さには高評価をつけざるを得ません。スタイリング全体の最注目のポイントは、クマ耳デザインが施されたこの巨大な生成り色のフードで、フチにはダークブラウンのパイピング処理が施されています。一番可愛いディテールは頭頂部中央にある立体の緑の葉っぱで、公式設定通り非常に存在感があります。衣装本体はダークブルーパープルのセパレート・ショール風トップスで、インナーには生成り色のトップスを合わせ、爽やかでナチュラルな色合いに仕上がっています。ウエストの幅広なオレンジレッドの帯(腰封)が上下のプロポーションを巧みに分割し、全体が単調になるのを防いでいます。さらに、黒の半指レザー手袋や、腕にあしらわれたオレンジの結び紐、赤いタッセルといった小物が、全体のスタイリングを豊かに引き立てています。
レッグウェアのコーディネートにも趣向を凝らしました。太もも部分の黒いメッシュタイツは脚のラインを美しく見せるだけでなく、上半身の重厚な冬服感をほどよく和らげてくれます。レッグリングのデザインはキャラクター設定に忠実でありながら、アニメ特有のチャーミングなアクセントを添えています。最も気に入っているのは足元のシューズで、ダークネイビーの足袋風トングサンダルに和風の足袋要素が融合し、アッパーのオレンジのストラップが鮮やかに映え、つま先の小さな金の鈴が最高のアクセントになっています。この衣装を身にまとい、畳の上であぐらをかいて座っていると、本当に稲妻へとタイムスリップしたような気分を味わえました。
衣装の話に続き、今回の撮影セットについても触れたいと思います。個人として今回の撮影ロケーションは非常に気に入っており、和の風情に溢れていました。背景の竹編み屏風には青い波模様の掛け軸が飾られ、手前の木製ローチェストの上には繊細な和風人形や青磁の花瓶が陳列されています。床には緑の縁取りが施された畳が敷き詰められ、脇にはあの丸みのあるタヌキ(ムジナ)モチーフの抱き枕クッションが置かれています。この空間がキャラクターの持つ雰囲気にとてもマッチしており、温かみがありつつも、どこか幻想的でけだるい日常空間を作り出していました。
実は今回の撮影には「小柄な体系」という視覚的印象を再現するという大きな課題がありました。私自身の身長があまり小柄な方ではないため、撮影では座りポーズやあぐらの姿勢を多用しました。例えば写真のように胸の前で手を猫の手のように丸めたり、大きな茶色のしっぽクッションの上に座って横顔でカメラを見つめたりといったポーズです。こうした姿勢は後処理での微調整だけでなく、撮影時に体をコンパクトに丸める必要があります。しかし、その反面、重心が崩れると顔の筋肉が思わず強ばってしまい、表情が硬くなったり変になってしまったりするデメリットがありました。これが今回の「表情管理失敗」の理由を物語っています。
ロールプレイやコスプレにおいて、全ての写真がポスターのように完璧無比である必要はないと私は思っています。リアルでほんの少しの隙がある可愛らしさこそが、キャラクターに命を吹き込むのです。今回は表情で少し失敗してしまいましたが、この衣装とキャラクターの持つ空気感は全力を尽くして表現しました。次回撮影する際は、こうした難易度の高いポージングでも表情をしっかりコントロールし、より生き生きとしたしなやかな一面をお見せしたいと思います。自分にとって、洗練された衣装を身に纏い、カメラマンやプロップ制作の方々と協力して二次元の世界観を現実へと復元する作業は、それ自体が計り知れない達成感をもたらしてくれます。今回の体験は少し心残りが残るものとなりましたが、これこそが今後のコスプレ日常でさらなる表現力を高めていくための最大のモチベーションになります。