『東方Project』におけるアリス・マーガトロイドの二次設定デザインは、以前からずっと挑戦してみたかったスタイルです。今回の撮影にあたり、このコンセプトに基づいて青と白の多層レイヤード構造になったロリータドレスを厳選しました。スカートの裾のデザインは非常に凝っており、ベース層には適度な厚みのあるライトブルーの生地を使用し、中間には半透明のチュール層を重ね、一番外側にはカットワーク刺繍の白いレースフリルをあしらいました。各層に何度もプリーツの熱定型加工を施すことで、このふんわりと空気感のある視覚効果を実現しています。ウエストの大きなピンクのリボン、切替えられた淡いピンクのプリーツ生地、そして胸元と調和する立体の布製ローズが、本来コールドトーンである青白の配色に優しい温もりを注ぎ込んでいます。
衣装だけでなく、小道具にもこだわりが詰まっています。手に持った深紅の十字ベルトとゴールドの星モチーフがあしらわれた分厚い書籍は、制作チームが印刷や製本において実物の重量感や表面のざらざらとした質感まで考慮して作られており、チープな撮影用パネルではなく、長年めくられ続けてきた本物の魔導書のように見えます。大ぶりな白いベルスリーブのデザインは屋外ロケーションで非常に目を引き、微風になびくことで華やかさを増すだけでなく、ポージング時に自然な手足の伸びを表現しやすくしてくれます。足元には黒の太ヒールレースアップショートブーツを合わせ、コーディネート全体の甘さを引き締めることで、凛とした戦闘的な雰囲気も感じさせる人形師らしい佇まいを完成させました。
撮影場所に選んだのは、ナチュラルな木造小屋と青々と茂るつる植物のパーゴラがあるガーデンです。木漏れ日が白い砂利の地面に斑模様の光と影を落とし、その天然のコントラストがキャラクターの衣装のディテールをより一層引き立ててくれました。鉢植えに咲き誇る薄紫や薄青のアジサイ、そして3枚目の写真で傍らに静かにたたずむ帽子をかぶったウサギのオブジェが、ストーリー性のある画面をさりげなく完成させています。カメラマンのジョージさんはシャッターチャンスの捉え方に独自のこだわりがあり、陽光を浴びながら目を閉じる静的な瞬間や、裾を軽く持ち上げて歩み出そうとする動的なカットなど、静と動のそれぞれで衣装が見せる豊かな表情を見事に捉えてくれました。
屋外の庭園は風が強かったため、撮影中の苦労も少なくありませんでした。多層構造のスカートの裾が風であおられたり脚にまとわりついたりするため、頻繁に撮影を中断してアシスタントに裾のレイヤーを整えてもらい、どのカットでも綺麗なシルエットを保てるよう配慮しました。また、大きなベルスリーブは動作によって顔を隠してしまいがちなため、ポーズをとる際は上腕の高さを意識的にコントロールし、袖の裾が布の塊にならず自然なドレープを描くよう工夫しました。メイクに関しては、キャラクターの持つミステリアスでどこか浮世離れした雰囲気を残すため、アイシャドウはアースカラーをごく薄くグラデーションさせ、まつ毛のカール感とリップの柔らかいツヤ感を強調することで、レンズ越しでもナチュラルかつ印象的な表情に仕上げました。この二次設定テーマのライトカラーの衣装は、木目の背景によく映え、とても透明感あふれる印象を与えてくれます。
撮影の終盤には、庭園を散策する人形遣いの動的な表情を表現するため、自然な歩行シーンのスナップ撮影にも挑戦しました。カメラマンのジョージさんはローアングルからの見上げや絶妙なハイアングルを駆使してスカートの広がりと存在感を強調し、写真全体に強いインパクトをもたらしてくれました。この作品の準備段階から、強い光の下でも画面の柔らかさを保ちたいと考えていましたが、今回の屋外での自然光撮影によって、非常にバランスの取れた素晴らしい仕上がりとなりました。今回の二次元コスプレを通して、『東方Project』のキャラクター設定に対する新たな理解と想像力を得ることができました。完成した写真から、このキャラクターが持つ特別な魅力が感じ取っていただければ幸いです。