今回の超絶最かわ天使ちゃんのメイクとスタイリングは、眼差しと全体に漂う病的な雰囲気を表現することに全力を注ぎました。ウィッグはピンクと水色が混ざり合うロングストレートを選び、青紫のカラコンを装着。ネット世界の甘さと厭世的な危うさという矛盾した感情を際立たせるため、ピンク系のアイシャドウと濃密な赤茶色のアイラインで目元をあえて重ために仕上げています。衣装にはシースルー感のあるホログラムセーラー服をセレクト。この特殊な生地はネオンライトを当てることで強烈な光の屈折を生み出します。その効果を引き出すため、自宅での撮影では色温度を徹底的に調整し、ピンクパープルやシアン、ブルーのLEDライトを広範囲に照射して、サイバー感あふれるサイケデリックなビニール質感を演出しました。キャラクターの個性を際立たせるレッグリングは脚のラインにぴったり沿わせ、脆く危うい色香をプラス。撮影のキードラッグとなる錠剤シートは、口元にくわえてアップで撮るだけでなくデスク上にも散りばめ、彼女の内面にある過度な依存心と極限まで脆い精神状態をダイレクトに表現しました。さらにサイバーeスポーツ少女の配信部屋を再現すべく、ピンクのメカニカルキーボード、マイク、デスクライト、たくさんの猫のぬいぐるみを配置し、飼い猫まで背景に参加させました。撮影には50mm単焦点レンズを使用し、質感を出すためにISO感度をあえて高めに設定してフィルムのような粒子感やノイズを残しています。レタッチでは過度な美肌補正を避け、顔のリアルな陰影を活かしつつ、発光エフェクトやドット絵のメッセージウィンドウ、ネット配信風のウルウル涙エフェクトを重ねて、サイバーパンクな配信画面のビジュアルインパクトを極限まで高めました。ホログラム生地のテカリはアングル調整が難しく、照明とカメラの角度を微調整し続ける必要があったためかなりの時間を要しました。本物の猫が小道具の上を歩き回るハプニングもありましたが、それもかえってリアルな日常感を生み出してくれました。メイク、衣装、小道具のすべてにおいて原作の「愛らしさと極度の鬱屈の共存」を追求し、トップアイドルのオーラと崩壊寸前の精神状態のギャップを余すところなく表現できたと思います。