今回は『ゼンレスゾーンゼロ』より、フィオニのコスプレ写真本編Vol.1をお届けします。10月3日に開催されたREDLANDブースイベントの2日目はあいにくの土砂降りとなり、撮影の全行程をびしょ濡れのコンディションの中で敢行しました。「お姉さん、路上で寝ちゃダメだよ!!」というコンセプト台詞に寄り添い、雨に煙るストリートやブース周辺を巡りながら最適な撮影スポットを模索しました。
フィオニの衣装は細部まで作り込みが非常に緻密です。ベースとなるのは純白のタイトなボディスーツで、胸元にあしらわれた真紅のハートデザインが強烈なアイキャッチとなり、背面には赤い花びらのような装飾が華麗に広がっています。全体のスタイリングを完成させるため、白のオーバーニーソックス(白ストッキング)とハートモチーフ入りのブーツを履き、透明なビニール傘をキーアイテムとして手に持ちました。非常に写真映えする衣装ですが、雨の日の取り扱いは極めてシビアでした。雨粒が布地に当たると水染みになりやすいため、衣装を汚さないよう大半の時間は背筋を凛と伸ばした直立姿勢を保つか、傘を巧みに傾けて身体を雨から守り続けました。
当日の雨脚は激しくかつ冷たく、気温も急激に冷え込みました。しかし、こうした過酷な天候だからこそ、晴天では決して捉えられない唯一無二の空気感を切り取ることができました。透明な傘の表面を打ち据える雨粒が天然のソフトボックスの役割を果たし、光を極めて柔らかく拡散。路傍の情景に馴染ませるため、アンニュイで気ままなポーズを模索したものの、路面が完全に水没していたため実際に横たわったり座り込んだりすることは叶わず、傍らのガードレールに身を預けたり、ブース付近の芝生からわずかに乾いたスペースを探したりして対処しました。カメラマンさんの「準備!」の声がかかるたび、深く息を吸い込んで呼吸を止め、雨粒に表情を崩されないよう集中力を研ぎ澄ませました。
今回の機材にはSONY α7 VとFE 24-70mm F2.8 GMを投入。この組み合わせは雨天の過酷な環境下でも抜群の安定性を発揮してくれました。24-70mmのズーム域は取り回しが極めて良く、空間を活かした引きの全身カットから瞬時のバストアップまで自由自在に対応。F2.8の開放F値は薄暗い雨天において絶大な効果を発揮し、十分な光量を確保しつつ背景のノイズを心地よくぼかして、視線を主役へと自然に誘導してくれました。カメラマンの瑪薩卡さんは雨に打たれながらアングルを常に探求し、機材の水濡れを防ぎつつ、私の佇まいや眼差しを的確に導いてくださいました。雨天の環境光は全体的に暗いため、現像・レタッチでは陰雨特有の冷涼な寒色トーンを活かしつつ、顔周りの光と影を上品にトーンアップして、灰色の背景から被写体が美しく浮かび上がるよう仕上げました。
コスプレイヤーにとって、このような悪天候での撮影はメンタルと忍耐力が厳格に試されます。湿気でウィッグにはほのかな毛羽立ちが生じ、メイクの崩れもこまめにリタッチする必要がありました。キャラクターが放つクールでありながら茶目っ気のある魅力を再現するため、わずかに眉を寄せたり、傘を差しながら小首をかしげてレンズを見つめたりと、微細な表情筋のコントロールに心を砕きました。撮影中は過酷を極めましたが、完成した写真の圧倒的なクオリティを目にした時、すべての苦労が心地よい達成感へと変わりました。素晴らしい舞台を提供してくださった主催のREDLAND様、そして雨の中で奮闘してくれたカメラマンとサポートメンバーに心から感謝を申し上げます。雨の中で全員が一丸となって作品を紡ぎ出したこの体験は、忘れられない特別な宝物となりました。