衣装を整え、頭上に象徴的なヘイロー(光輪)のプロップを掲げ、胸元に社員証IDカードを下げて鏡の前に立つと、キャラクターならではの清冷な気品と知的な職場の空気が一瞬にして立ち現れました。
今回の撮影では、ウエストをシェイプさせた美しいシルエットの黒いテーラードジャケットを選び、インナーには白いハイネックトップスをコーディネート。全体のシャープなラインを引き立てるため、ボトムスには黒のプリーツスカートと透け感のある黒ストッキング(黒ストッキング)をマッチングしました。ウィッグは事前にカットし、綺麗に揃えたぱっつん前髪でフェイスラインを補正しつつ、サイドのロングヘアもサラサラに手入れして、赤いカラコンと合わせることで眼差しに一段と凛としたオーラを宿しました(『ブルーアーカイブ』調月リオ コスプレ)。
ロケーションにはホワイトボードが備えられたオフィスエリアを選定。背後にはブラインドや観葉植物が配され、空間全体にクリアで透明感のある光が満ちていました。ホワイトボードに書かれた「本日のToDoリスト」は事前に自分で書き込んだもので、1つ目に「しっかりご飯を食べる」、2つ目に「しっかり睡眠をとる」、3つ目に「残業はしない」と記し、傍らにうさぎと猫のゆるいイラストも添えました。キャラクター性を守るため、カメラマンさんからは「なるべく笑顔を作らず、クールな冷涼感をキープして」と指示を受け、所作は伸びやかでありながら抑制の効いたポージングを意識しました(オフィススタイルコスプレ)。
1枚目のスカートの裾を軽くつまみ上げる動作は、何度も角度を微調整しました。プリーツスカートの広がりは絶妙なバランスが必要で、引き上げすぎるとあざとく見え、低すぎるとプリーツの重なりや黒ストッキングの繊細な透け感が伝わらなくなってしまいます。最終的に決まったこのポーズは、極めてナチュラルでありながら脚のラインをスラリと長く魅せてくれました。2枚目と3枚目のホワイトボードにペンを走らせるカットでは、手首の角度を微調整し、実際に文字を書いているかのようなリアルさを追求。同時に身体をカメラに対して斜めに構え、ジャケットの美しいショルダーラインとウエストのくびれを際立たせました。
制服のディテールも非常にこだわりが多く、例えばジャケットの襟元にあしらわれた小さな2つの三角形の装飾や、社員証ホルダーのグラフィックに至るまで、準備段階から忠実な再現に努めました。頭上のヘイローは撮影中にやや重みを感じたため、浮遊しているような角度を維持できるよう、途中でヘアピンを何本も足して固定しました。スーツやプリーツスカートの生地に適度なハリがあるため、ライティングではテカリや過度な反射を避ける必要があり、カメラマンさんがソフトボックスの角度を調整して全体をクールホワイト寄りの色調に設定してくださったことで、黒のスーツとのコントラストが鮮明に引き立ちました。
今回調月リオを演じるにあたり、彼女が持つ有能でテキパキとした仕事ぶりと、少しの距離感(クールさ)を表現したいと考えていました。ホワイトボードの文面にはユーモアを忍ばせつつも、眼差しや身体の所作には彼女本来のキャラクター性を一貫して宿らせました。長時間の撮影で体力は使いましたが、仕上がった写真の陰影の美しさや衣装の質感が期待通りのクオリティに達したのを目にし、これまでの準備のすべてが報われたと感じています。