今回のロケ地には杭州の杭鋼公園を選びました。古い産業遺構と金属構造が、ゼンレスゾーンゼロにおけるこのキャラクターの赤黒の配色と予想以上にマッチしています。曇り空の拡散光が本当にありがたく、強い日差しの中でレフ板に苦戦することもなく、まるでスタジオ撮影のような高いクオリティに仕上がりました。
まずは装備からご紹介すると、この巨大な傘とメカニカルな武器は本当に重く、片手で掲げている間は始終重力との戦いでした。幸い手すりに寄りかかって体を支えられる立ちポーズだったため助かりましたが、そうでなければ数枚撮るごとに休憩が必要なほどです。傘部分には硬質骨組みが使われており、開く際は角度の調整が肝心で、少し傾くだけで背景のノイズが映り込んでしまいます。今回は手すりの垂直ラインが人物を美しくフレームインしてくれ、振り向きの横顔ポーズが傘のシルエットと武器の伸びやかなラインを見事に際立たせてくれました。
続いて衣装のディテールについて。赤い髪のツイン三つ編みは多数のピンで固定しましたが、強風の中ではなびきやすく、それが怪我の功名で素晴らしい効果を生み出しました。チュニックのダイヤ柄や袖口の絞りは緻密に作られており、スカートの赤いレイヤーが下半身に視覚的な安定感を与えます。そしてあのレッグリング——公式や多くのプレイヤーの間で語り草になっているデザインですが、実際に装着するとタイツを固定しつつ程よい引き締め感を与えてくれます。長時間立っていると少し締め付け感はありましたが、キャラクターの再現度のためなら苦になりません。白いハイソックスと黒のレッグリングの組み合わせは、灰白色の背景の中で脚のラインを美しく長く見せ、正面でも横顔でも非常に映えました。
屋外の公共エリアでの撮影だったため通行人や観光客も多くいましたが、杭鋼公園の敷地は十分に広く、比較的に静かな高台エリアを確保できました。金属柵の格子は小道具にも背景にもなり、高所に登るよりも安全性に優れています。撮影中にはドローンが上空を通過することもありましたが、レタッチで消去し、屋外イベントの熱気を感じさせつつもクリアな空と建築物のエッジだけを残しました。
今回最も神経を使ったのはプロップの構え方です。メカニカルな長柄武器を持つ際、手首をわずかに捻ることでペンダントを自然に垂らし、同時に重心を後ろに寄せることで背中の傘が肩を押し潰さないように調整しました。横顔のアングルはヘッドパーツやマスクによる遮光を和らげ、視線を美しい輪郭へと集中させてくれます。
原本(無加工の写真)を振り返ると、曇り空が高発色の赤い髪と傘の面をより濃厚に際立たせ、薄色のジャケットと白いタイツが画面の重苦しさを和らげてくれたことが分かります。冷たい静寂を帯びた全体的な雰囲気が、ゼンレスゾーンゼロの近未来的なファンタジー世界観に完璧にマッチしました。レタッチでの過度な色調補正は避け、主に小道具の固定ワイヤーや地面のゴミを消去することに専念し、現場の工業廃墟感と静けさを残しました。
屋外での浮波柚葉 コスプレとして、光量とロケーションの双方が恵まれた珍しいコスプレ撮影となり、思いのほか成功率の高い写真が得られました。このスタイリングの難しさは大型プロップの搬入と現場での立ち回りにありましたが、このロケーションで満足のいくカットを残せたことで全ての苦労が報われました。撮影で得た小さな気づきを共有することで、同じように大型プロップに挑戦する方々への参考になれば幸いです。バランス、支点、立ち位置の選定、そして風向きの把握が成功の鍵を握ります。