真夜中にモーメンツ(朋友圈)で、一時帰国して『原神』FESに参加している留学生たちの現地レポを見かけ、一気に目が冴えて眠れなくなり、ベッドから起き上がって以前撮影したこのコスプレ写真を一気にレタッチしました。今回のスタイリングは『原神』の「少女」コロンビーナを再現したものです。北米にいてどうしても現地に駆けつけられないため、この写真たちを眺めてイベントへの憧れを紛らわせるしかありませんでした。
撮影当日は非常に風が強く、砂浜は冷え込み暗闇に包まれ、背後には巨大な満月の背景が広がっていました。現場は完全な暗闇だったため、強力なストロボで環境光を抑え込み、顔と満月の双方がくっきりと写るように工夫しました。寒さでガタガタと震えながらも、作品のクオリティのためにキャラクターならではの神秘的な存在感を精一杯表現した月夜の撮影となりました。
衣装のディテールには細部までこだわり抜きました。まずは特注の白い透かし彫り仮面で、公式設定を忠実に再現するために穴の形状や大きさを何度も微調整しました。頭飾りの白い羽根の翼は、設定資料と照らし合わせながらEVAボードを少しずつ切り出して成形し、塗装して手作りしたものです。ウィッグにあしらったピンクの毛束や、全身の赤と黒のブロッキング生地、幾重にも重なる白いリボン、特に胸元の大きな白いリボンは衣装の立体感が強く試されるため、強風でめくれないようスナップボタンでしっかりと固定して撮影に臨みました。
この背景に合わせて、深い藍色の夜空をバックに砂浜に佇む構図を選びました。腕や髪に結ばれた白いリボンが風になびくことで、まるで空を舞うかのような幻想的な躍動感が生まれました。レタッチでは光と影の階調を丁寧に作り込み、月のクッキリとしたテクスチャを残しつつ、人物を明るく透明感のあるトーンに仕上げて王道の赤黒配色を美しく引き立てました。セルフでのレタッチ作業のため、仮面の境界処理やリボンの美しいなびきの曲線など、細かなニュアンスは今も試行錯誤を重ねています。
正直なところ、最後に帰国して同人・アニメイベントに参加してから随分と時間が経ちました。今回の『原神』FESは会場の熱気が素晴らしかったと聞き、皆さんがアップしている記念写真を見て本当に羨ましくてたまりません。この写真を公開することは自分なりの心の癒やしでもあります。次回またこのような大型イベントが開催される際には、ぜひ自分自身も会場に足を運び、現地の高揚感と熱気を行き交う仲間たちと共に肌で体感したいです。