今回挑戦したのは、NARAKA: BLADEPOINTの顧清寒・蔵雨閣主のスタイリングです。アイスブルー寄りの色調が冬の雰囲気にとてもよくマッチしています。この衣装はディテールが非常に多く、縁にあしらわれたふわふわなファーの装飾だけでなく、随所にちりばめられた青いビーズやチャイナボタン(盤扣)があります。着ぶくれして見えないよう、上半身はスリムなデザインを維持し、幅広のファーショールを合わせることで、古風撮影ならではのしなやかさを出しつつ、冬のロケにおける視覚的な温かみも両立させました。うちわにあしらわれた花とタッセル(流蘇)が絶妙なアクセントになっており、手に持つことで構図のバランスが綺麗に取れ、片手で道具を持つ際に生じがちな不自然さをカバーしてくれます。
撮影前には、中国風美学の要素を取り入れたセットをわざわざ組み、格子屏風と暖色系の提灯で温かみのある雰囲気を演出しました。木製のローテーブルと伸び広がる白いベールが素晴らしい奥行きと立体感をもたらし、構図においてキャラクターを自然にシチュエーションの中へと包み込んでくれます。青と白的衣装に暖色系の照明が当たることで、寒暖のコントラストが生まれ、画面の立体感がより一層引き立ちます。今回の撮影ではMeike(美科)のレンズとDpbit(迪比特)の撮影機材を使用し、衣装素材の質感を見事に表現できました。特に光の屈折によって、白いファー襟のふんわりとしたボリューム感やシルク生地のシワのニュアンスがとても自然に再現されています。
このスタイリングを撮影した時期はちょうど冷え込みが厳しく、室内のセットではあったものの、より自然な佇まいを追求するためにポーズと表情の調和を長時間維持する必要があり、体力の消耗や状態のキープはなかなかの試練でした。それでも、仕上がった写真の中で蔵雨閣主の氷のように清らかでありながらどこか優美な気品が切り取られているのを見て、事前に耐えた寒さや疲れはすべて報われたと感じました。細部の再現には非常に多くのこだわりを詰め込んでおり、私自身も今回の仕上がりにとても満足しています。