この写真セットは実は数ヶ月前に撮影されたもので、ここ数日ハードディスクの旧データを整理している際に見つけ出し、改めて再レタッチしました。撮影当時はこのお嬢様特有の雰囲気をいかに忠実に再現できるかを考えており、メイクやヘアスタイル、小道具の合わせ方において細部まで徹底的にこだわりました。
まずはスタイリングについてお話しします。両サイドの黒いリボンヘアアクセを合わせた銀髪スタイル(銀髪ツインテールのような愛らしさと気品を兼ね備えた造形)はこのロケーションの最も象徴的な要素で、少女らしい可憐さと貴族的な気高さを感じさせます。このヘアスタイルを完璧に整えるため、撮影前には鏡の前でコテやヘアクリップを使い長時間かけて微調整を繰り返し、毛先まで滑らかで美しい垂れ下がり感を確保しました。少しでも乱れると高貴な雰囲気が崩れてしまうからです。衣装には私が個人的にお気に入りの生成り色の学院風制服ジャケットを合わせ、襟元や袖口、前立てにダークカラーのパイピングが施されています。インナーの白シャツにワインレッドのタイを合わせ、規律の中に少しの反逆心を覗かせました。ボトムスの黒白チェック柄プリーツスカートは裾に繊細なレースがあしらわれ、シアーな黒タイツ コーデと厚底の黒い太ヒールシューズを合わせることで、全体のシルエットが非常に際立ち、視線が自然と脚のラインへと惹きつけられます。
ポージングと感情表現も今回の調整の重要ポイントでした。当時は石段でポジションを選び、ステップの段差を巧みに利用したことを覚えています。横向きに腰掛ける姿勢は太ももからふくらはぎへのラインを綺麗に美しく見せ、アゴに指を添えつつ少し見下すような冷ややかな視線を向けることで、「人間、命が惜しければ私に近づかないで」というあのツンデレ感を余すところなく捉えようと試みました。勿論、その後の立ち姿や寄りかかるポーズにもそれぞれの意図があり、例えばローマ風の石柱に寄りかかり腕組みをしたカットは、いつでも外界と距離を置こうとする防衛的な空気感を意図的に創出しています。撮影中、風が毛先を揺らしたりスカートの裾がふわりと舞い上がったりする瞬間も絶好のスナップチャンスとなりました。
また、ロケーション選びについても触れずにはいられません。レトロな欧風石造り建築は本当に素晴らしいロケーションでした。伸びやかな石段、高くそびえる尖頭アーチ、そして重厚な石柱の回廊など、どれも重厚で神秘的な歴史の深みを備えています。レタッチ段階で色彩の彩度を少し落とし、不要な雑色を削ぎ落とすことで、フィルム写真のような冷涼で味わい深い質感に仕上げました。これにより、『美少女万華鏡』における篝ノ霧枝コスプレ特有の、日常から解き放たれた孤高で気品ある佇まいと見事に調和しています。
撮影現場では多くの苦労もありました。例えば、屋外の風でウィッグが絡まりやすかったこと、黒タイツ コーデが石段に擦れて極細のほつれが生じ、修正の手間がかかったこと、そして当日の光が拡散していたため顔と下半身の光量比をコントロールするカメラマンの技術が試されたことなどです。ですが、完成した写真に漂うどこか距離感のある雰囲気を目にした時、すべての苦労が報われたと感じました。一人の愛好家として、写真作品の中でキャラクターの神髄を正確に捉えることこそが、私自身が最も大切にしている部分です。普段コスプレをする時間はそれほど多くありませんが、自分にぴったりなキャラクターに出会った時は、全力で素晴らしい作品を作り上げたいと思っています。この写真集は当時、丹精込めて作り上げた大切な作品の一つです。