【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 1 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 2 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 3 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 4 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 5 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 6 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 7 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 8 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 9 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 10 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 11 枚目
【廣井きくりコスプレ】梅州の夜街に響くエレキベースと酒 - 12 枚目

梅州の夜の街灯りは、廣井きくりならではのほろ酔いで気だるげな空気感を表現するのにまさにうってつけでした。今回、麻麻醤さん(@是麻麻酱鸭)とタッグを組んで『ぼっち・ざ・ろっく!』の廣井きくりに挑戦でき、夜景ポートレートでベーシストを撮りたいという長年の念願が叶いました。

廣井きくりというキャラクターで最も惹かれるのは、あの極限まで肩の力を抜いた、どこか退廃的な大人の女性の佇まいです。彼女は実力派のベーシストであると同時に、いつ酒瓶を抱えていてもおかしくない生粋の音楽人でもあります。そのためポージングや表情の設計においては、かしこまったポーズをあえて排除し、仕事終わりにほろ酔い気分で街をふらつきながらインスピレーションを探すような情景を意識しました。写真にあるように、モノトーンのスタジャン(ベースボールジャケット)にライトグレーのキャミソールワンピースを重ね、足元にはビーチサンダルを合わせました。極めて生活感のある組み合わせですが、パッツン前髪のピンクの三つ編みウィッグを合わせることで、二次元ならではの存在感をしっかりと引き戻しています。

手の甲にあしらった星型のタトゥーシールは、世界観を深める絶妙なディテールです。ナチュラルウッドカラーの4弦エレキベースを手にした瞬間、地下のライブハウスの扉の前に佇んでいるかのような錯覚を覚えました。撮影当夜、梅州の商店街にはネオンが瞬き、暖色のLEDライトが走る絶好の階段を見つけました。寒暖の光の対比は極めて映画的な質感を醸し出してくれます。階段に腰を下ろし、身体を前に傾けたり気ままに寄りかかったりしながら、ストローを挿した紙パックの酒を手にし、傍らに瓶を添えるだけで、情景に一気に瑞々しいリアリティが宿りました。

今回の撮影は躍動感あふれる瞬間が多く、心から楽しむことができました。片足立ちでふらついたり、紙パックを掲げて笑い転げたり、あるいは街灯の光を仰ぎ見ながら弦を弾くような仕草を見せたりと、多彩な表情を試みました。カメラマンさんは私が求めていた画角を完璧に理解してくださり、ローアングルからのアオリで迫力あるロックの疾走感を際立たせる一方、階段に座るカットでは俯瞰のアングルを用いて、夜の帳の中でひと息つくような疲労感と心地よい気だるさを美しく切り取ってくれました。

夜景の中で衣装の白い生地はひときわ鮮やかに浮かび上がり、袖口の3本ラインや胸元の黒リボンがストリートの冷涼なトーンを程よく調和してくれました。ベース本体の重みや肩に食い込むギグバッグは確かな負担でしたが、それこそが楽器を背負って夜道を歩くリアルなバンドマンの姿そのものでした。手元のタトゥーと指板を押さえる指先が重なり合うたび、ステージ上で圧倒的な輝きを放ち、ステージを降りればふわふわと千鳥足になるあのベーシストに本当になれたような気がしました。

今回の梅州での撮影依頼(約拍)は非常にスムーズで、現場の空気感も最高でした。光を探し、角度を試行錯誤しながら、ありふれた階段や通りを物語性豊かなロケーションへと昇華させることができました。この写真群は単なる衣装や小道具の記録にとどまらず、キャラクターの内面的な呼吸を捉えた作品になったと感じています。撮影を共にしてくれたすべての方々に心から感謝しています。

ベースケースを抱えて走った瞬間も、階段に座ってぼんやりと夜空を見上げた時間も、すべてがかけがえのない体験となりました。次なる創作への期待を胸に、夜風とアルコールの香りを纏ったこの作品を皆さんに愛していただけたら幸いです。