今回の日本旅行で行った『サマータイムレンダ』の聖地巡礼では、ロケ地を和歌山県串本町に決定しました。小舟潮と小舟澪の原作設定に極力近づけるため、ヘアメイクや衣装には明確な違いを持たせました。金髪(潮)側は白地に赤い牡丹柄の和風浴衣を選び、淡いブルーのカラコンにイエローのアイシャドウを合わせ、メイクの彩度を抑えめにして透明感を際立たせました。黒髪(澪)側は緑の葉と花があしらわれた深いネイビーの和風浴衣を選び、赤い髪飾りを添えて全体を寒色系でまとめました。準備段階ではベースメイクだけでも何パターンかテストしました。夏の紫外線が非常に強いため、防水・防汗のキープミストをしっかり重ねて、前髪が汗で額に張り付いてもファンデーションがヨレないよう工夫しました。
金髪ウィッグは前髪をふんわりさせつつ目元を隠さないよう、ヘアワックスで根元を丁寧に立ち上げて毛先にキープスプレーを噴射。黒髪ウィッグはストレートアイロンで毛先を内巻きにし、ぱっつん前髪と合わせてより素直で大人しい印象に仕上げました。2組の淡いブルーのカラコンも着色直径を厳選し、直射日光の下でも濁らず鮮明な輝きを放つようにしました。浴衣を着る際は帯の締め具合が極めて重要で、緩すぎると着崩れし、きつすぎると座ることすら困難になります。青い衣装の帯は幅広の青緑色の布地で、しっかり支えるためにリボン結びをややきつめに締める必要がありました。
公園の石畳の上での自撮りでは、カメラの位置を少し低めに構え、2人が画面の中央に綺麗に収まるようなバストアップの近景構図を意識しました。木漏れ日から差し込む強い光を利用して顔の輪郭を引き立て、視線は同時にレンズの中心へ合わせました。スマホのインカメラは広角レンズのため、画面端に立つと歪みが生じやすいため、あえて中央寄りに体を寄せ合って画面の重心を安定させました。手元のポーズや視線の呼吸を合わせながら、予備も含めて一気に十数枚撮影しました。
チェキ(インスタントカメラ)はシャッタースピードを手動で調整できないため、海辺での撮影時は真昼の直射日光をなるべく避け、金属の手すりが生み出す影を階調のクッションとして利用しながら露出を合わせました。海辺の手すりの反射は厄介で、何枚か白飛びさせてしまいましたが、後からカメラのアングルを下げ、自分の体で強光を遮るコツを掴みました。海風が強くヘアスタイルが乱れやすいため、シャッターを切る瞬間に髪のなびく向きを揃え、躍動感のある絵作りを心がけました。また、チェキの物撮り(再撮影)は反射が起きやすいため、完全に乾くのを待ってから黒いマットな机の上に置き、反射しない角度を探して撮影するのがベストです。
下駄を履いて石畳を歩くのは思いのほか大変で、夏場に帯を締め上げた状態では深呼吸すら一苦労でした。しかし完成した写真、特にチェキ特有の自然に色褪せたレトロな質感を目にした時、その苦労もすべて報われたと感じました。小舟潮と小舟澪は設定上姉妹であるため、今回のポージングも寄り添ってピースサインをするなど、夏の海辺へお出かけした双子のように自然で親密な空気感を大切にしました。撮影は終始和やかな雰囲気で、おしゃべりしながらメイク直しをし、日差しが強すぎる時は木陰で休みつつ日焼け止めを2回塗り直しました。息の合ったコンビネーションで無駄なテイクもなく、スムーズに撮影を終えられました。手元に残った2枚のチェキプリントは、今回の日本旅行における何より確かな記念の宝物となりました。