今回の写真は大英図書館展で展示されたリアルなセットの中で撮影したもので、私がヘルタを演じる際に目指していたレトロでミステリアスな雰囲気に実にぴったりでした。正直なところ、この衣装の準備から撮影に至るまで、全過程にさまざまなストーリーがありました。
ヘルタというキャラクターの衣装はディテールが非常に多く、オフショルダーのデザインに青と白の切り替えスカート、アンド胸元の象徴的なロック金具の装飾が施されています。私はシルバーのグラデーションロングウィッグを選び、髪飾りや青いネクタイも再現度を追求して長い時間をかけて調整しました。メイクのテスト時には、キャラクター自体が冷ややかでありながらもしなやかな躍動感を与えるため、アイメイクのトーン調整だけで何度もテストを重ねるほど、目元の表現力が重要でした。
撮影当日、私たちはまずこの大英図書館展の展示エリアに向かいました。実物のセットは実に重厚な質感で作られており、ダークカラーのレトロな柄の壁紙に重厚なナチュラルウッドの家具、そして壁に掛けられた油絵が合わさり、全体的に暗くも華やかなトーンでヘルタの身を置く空間設定によくマッチしていました。多様なアングルでの雰囲気を捉えるため、カメラマンさんはクラシックなハイバックの木製椅子をメインの小道具に選びました。この写真集では、椅子に端座するのではなく、平らな卓上に腰掛けることを選びました。これにより、衣装全体のディテールや下半身の構造をより効果的に見せることができます。卓上の木目の光の反射が美しく、白ソックスや黒の太ヒールブーツと素晴らしい色彩の呼呼を生み出してくれました。
写真にあるように、脚をまっすぐ伸ばして椅子の背もたれ横に寄り添ったり、卓上にあぐらをかいて腕を伸ばしたりしているカットは、すべて当日に現場で即興で調整したポーズです。ハイバックの椅子自体が彫刻の施された木製でラインが複雑なため、単に座るだけでは画面が少しごちゃついて見えてしまうことがありました。代わりに卓上に座ることで、椅子を画面の背景フレームとして活用し、視覚の中心を私自身にしっかりと固定することができました。撮影中は軽やかな雰囲気を出すため、身体のラインが硬くフリーズせず、より伸びやかに見えるよう重心を常にコントロールしていました。
衣装の着用感についてお話しすると、素材はキャラクター設定によく馴染むものが選ばれています。上半身の生地は張りがあり、肩のラインや襟元のシルエットが崩れにくく、スカート部分にはより軽やかでドレープ感のある生地が使用されているため、座った際に自然に広がってくれます。ただし、ウィッグを着用する際はしっかり固定することに注意が必要で、何度も首を振ったりポーズを変えたりすると前髪の位置がずれやすいため、撮影の合間に鏡を見てスタイルを整え直しました。
この写真集で最も試されたのは、全体的な空気感のコントロールでした。暗いライティングはレイヤーの顔の立体感がより一層求められるため、ベースメイクやシェーディングは日常メイクよりも濃いめに入れつつ、肌の質感を維持する必要があります。そうしないと暗い環境下でテカリや白浮きが目立ってしまうからです。白ソックスと黒ブーツの組み合わせに紫のアクセントが加わることで、下半身全体の存在感が画面の中で非常に強くなり、特に脚を卓上に置いた際のラインの伸びやかさが画面にさらなる張り(テンション)を与えてくれました。
今回は全体的な撮影効率も非常に良く、異国情緒とアカデミックな空気に満ちたこのようなリアルなロケーションでヘルタのコスプレ撮影を完成させられたことは、実に貴重な体験となりました。セットの配置からも多くのインスピレーションを得られ、時には過剰で派手な照明がなくとも、雰囲気がしっかり整い、適切な身体表現が合わされば、キャラクター自身が持つ独自の魅力を放つことができるのだと実感しました。