今回は桃楽絲(ドロシー)スタジオ(上海の写真スタジオ環境)でこの芳澤かすみ コスプレのコスプレ写真を撮影することを決めました。以前、紫と白の幾何学ライトが光るブラック系のセットを拝見し、このコールドトーンで高コントラストの光影が『ペルソナ5』キャラクター本来の赤黒のカラーリングと合わされば、強い視覚的インパクトを生み出せると感じたからです。現場に到着すると、空間の広さは想像以上で、黒いバイクが設置され、高反射率の床材と相まって全体の雰囲気が一気に仕上がり、この写真セットの基調として完璧でした。
メイクとスタイリングにおいては、原作のディテールを可能な限り再現することに重点を置きました。ダークレッドのウィッグの前面と揉み上げ部分のレイヤーを少しカットし、輪郭にフィットするよう調整。衣装は主張のある肩パッドとフリルカフスが特徴的な黒のエナメルレザージャケットを選び、ビスチェとショートパンツをインナーに合わせました。下半身はキャラクター設定にある自信とクールさを引き立てるため、ストラップデザイン入りの黒のオーバーニータイツと太ヒールの革ブーツを着用。赤い手袋は全身の中で最も鮮やかなアクセントで、黒のレザージャケットやバイクの金属パーツと重なり合うことで非常に強いコントラストを生み出し、画面のストーリー性を高める重要ポイントとなりました。
こうしたポージング撮影は、車体の位置とボディプロポーションのバランスコントロールが最も試されます。バイク自体が画面の中で大きな比重を占めるため、ポーズと車両の配置が調和していないと、人物が浮いて見えてしまいます。そのため撮影中、カメラマンと画角の高さやフレームを何度も確認しました。体をおろかに捻ったり、片足に重心をかけたりするポーズを取ることで、オーバーニーソックスとブーツのラインを引き立てつつ、ジャケットの裾を自然に垂らし、全身が硬く見えないよう配慮しました。特に青いリボンを手にするカットでは、指の位置や手首の曲がり具合を細かくチェックし、戦闘状態における余裕とどこかチャーミングな姿を極限まで再現しようと努めました。
カメラ前での表現力に長けたコスプレイヤーさんたちを以前から心から尊敬していました。彼らは身体のあらゆる筋肉や角度を正確にコントロールし、重厚なバイクのプロップを前にしても自然でしなやかな動きを見せてくれます。今回のコスプレ撮影では私も真似をしながらゆっくり重心を調整し、自分の力の限り原作キャラクターの空気感に近づけるよう努めました。硬質なレザージャケットで動きの範囲が制限される分、視線や手元の微細な動きで感情を伝える必要があり、撮影後半はプロップとのインタラクションにおけるポージングの微調整に全力を注ぎました。
ライティングに関して、カメラマンは広範囲の暖色系と冷色系のコントラスト光を使用しました。紫と青の幾何学発光ラインを背景にし、正面から暖白の柔光を補うことで、顔の輪郭をクリアに浮かび上がらせつつ、レザージャケット表面のハイグロスな反射の質感を表現してくれました。ローアングルの煽り構図がバイクとスタイルの脚長効果を見事に引き立てています。このような人工照明環境下では角度を誤ると光の反射が白飛びしたり黒潰れしたりしやすいのですが、現場での連携がスムーズで、最終的な露出とリムライトの調整がとてもクリーンに仕上がりました。
キャラクターに最大限に近づけるため、首元のチョーカーや腰の金属チェーン装飾も装着しました。指輪やアクセサリーは身につけると身体を曲げたり腕を大きく振ったりする際に干渉して動きにくさが増しますが、仕上がったコスプレ写真において全体の衣装のディテールを豊かにするために欠かせない要素です。撮影は何時間も続きましたが、終わった時の疲労感を感じつつも、出来上がった写真のハイクオリティさは期待以上でした。
今回この素晴らしい作品を完成させられたのは、写真スタジオが提供してくれたロケーションと素晴らしいライティングのおかげです。赤黒のスタイリングとクールな照明ラインの衝突、そして重厚なバイクという存在感が合わさり、最終的に表現されたビジュアルの質感は、『ペルソナ5』の芳澤かすみというキャラクター本来の魅力にしっかりと寄り添うものとなりました。