撮影中、頭の中ではずっと『雑踏、僕らの街』の旋律がループしていました。今回のコスプレは『ガールズバンドクライ』の主人公・井芹仁菜。故郷を飛び出し、川崎で一人バイトをしながら生きる不器用で強がりな少女です。終電を逃して川崎へ帰れなくなったシチュエーションを想定し、池袋駅の雑踏や歩道橋の上に立つことで、行き場を失いながらも野性的に抗い続ける彼女の孤高な佇まいをリアルに切り取りました。
撮影機材にはNikon Z8とタムロン 35-150mm F2-2.8 Di III VXDを採用。夜景ポートレートは機材性能とライティングの腕が試されます。35mm側で池袋駅や歩道橋の街並みと玉ボケを捉え、望遠側では空間圧縮効果で遠くの橋や街の灯火を引き寄せました。衣装は白シャツにセーラー襟、プリーツスカートに黒ストッキングを合わせ、主役に深紅のダッフルコートをチョイス。夜の闇に沈みがちな黒ストッキングの質感を残すため、橋の手すり付近にあるフットライトの反射光を拾い、ローファーの艶感と脚の輪郭線を鮮明に際立たせました。
仁菜はトゲだらけで負けず嫌い、だけど脆く揺れるハリネズミのような存在。エスカレーターや窓ガラスの前では視線を遠くのテールランプへ泳がせ、欄干を掴む仕草や膝を抱えて座り込むポーズで、理不尽に抗うロックな生命力を表現。冷たい夜風の中、感情をむき出しにして挑んだ至高のGirls Band Cry・井芹仁菜コスプレ記録となりました。