このバニーガール衣装に着替えるにあたって、一番苦労したのは実は頭の羽飾りと尻尾のボリューム感でした。フォーミダブルならではの、ふんわりとしてどこか気怠げな雰囲気を再現するために、ウィッグやアクセサリーの組み合わせを何度も調整しました。白いシフォンと黒いレースの切り替えの質感がレンズ越しにとても綺麗なレイヤー感を見せてくれますが、レースアップのデザインは身体へのフィット感がかなり試されるため、撮影中は常に首元や肩のラインが美しく伸びるように意識し続けました。ティーカップを手にする動作は一見さりげなく見えますが、ソーサーからカップが滑り落ちないよう、手首の支点をかなり安定させる必要があります。
今回はあえてレトロなソファとダークトーンな背景を選び、船倉内の豪華でプライベートなアフタヌーンティーの空気感を演出したかったのです。サイドの斜め後ろから差し込む光が、レースや髪の毛のディテールをちょうど綺麗に浮かび上がらせてくれました。全身の黒タイツと白い蝶結びのコントラストが非常に鮮やかで、スタイリング全体として彼女本来のロイヤルな貴族の気品を残しつつ、バニーガールのチャーミングさも取り入れています。
この衣装でロールプレイをするたびに「カップの中に何が入っているの?」と聞かれますが、実はただの撮影用小道具です。外の表情を合わせてお茶を嗜んでいるフリをする瞬間は、本当にスパイスと潮風が香るあの世界に入り込んだような気分になります。メイクから小さな小物にいたるまで、原作のイラストと何度も見比べながら、すべての衣装のシワや装飾品が完璧な位置に収まるよう全力を尽くしました。表面上はエレガントでありながら、実は少しわがままなお嬢様というフォーミダブルの魅力を、このコスプレ撮影の一枚から皆さんにお届けできれば嬉しいです。