今回の中山as29での撮影では、cocoと一緒にラムとレムの天使スタイルに挑戦することにしました。私は小琳としてラムを担当し、cocoがレムを務めました。衣装が決まった後の準備の要は、羽根のプロップと頭上の光輪パーツでした。頭の上に浮かぶ光輪は軽やかに見えますが、実際には針金の骨組みに白いサテンリボンを巻き付けた構造になっています。撮影中に落下したりウィッグの毛を巻き込んだりしないよう、出発前に7〜8種類のクリップを試作し、最終的に極細の透明カチューシャをベースにして黒のアメピンで角度を固定する手法を採用しました。
衣装は幾重にも重なるフリルとレースのアームカバーが華やかな、純白のオフショルダードレスです。こうした素材は写真でボリューム感が損なわれやすいため、着付けの際にスカートのプリーツを丁寧に整え、座りポーズや膝立ちの姿勢でもふんわりとした立体感が保たれるよう工夫しました。背中の翼は独立したパーツで構成されており、固定ストラップを綺麗に隠すことが必須でした。天使ならではの幻想的な世界観を構築するため、白いファーラグを用意してイベント会場の片隅に敷き詰め、小道具として純白の小さな十字架も準備しました。
会場に到着後、カメラマンのNightDiva氏がまず会場の光環境を念入りにチェック。屋内のトップライトは青白く冷たい色調で、ガラスカーテンウォールから差し込む自然光も時間とともに刻々と変化するため、比較的安定したエリアを選定し、ソフトボックスによる補助光で肌色がくすんで見えないようライティングを構築しました。撮影における基本ポジションは床面を中心に据え、「片膝立ち」「横座り」「仰向け」「向かい合い」の4パターンを展開。
中でも膝立ちの姿勢は太もものラインがシビアに現れます。スカートの裾が不自然に潰れてしまわないよう、手でフリルを外側へふわりと逃がす所作を徹底しました。1枚目やカバーの2枚目のように互いに手を握り合うカットでは、視線のコントロールに細心の注意を払いました。ピンク髪のラムは凛として実直な強さを宿し、青髪のレムは穏やかで包容力のある佇まいを意識。交わす視線の中で、ラムの瞳には芯の通った決意を、レムの眼差しには柔らかな慈しみを宿しました。十字架を手にする際も、手首をわずかに浮かせて脱力させることで、翼や光輪の軽やかさを際立たせています。
4枚目は脚を自然に伸ばした座りポーズで、白ストッキング(白レースソックス)と脚の美しいラインを見せるための構図です。白のフリルソックスと白いドレスが一体感を生み出していますが、足首の角度と筋肉の弛緩バランスが完成度を左右します。力を入れすぎると不自然になり、抜きすぎると締まりがなくなってしまうため、カメラマンさんがアングルの高さを絶妙に調整して背景の来場者や照明スタンドを綺麗にボカしてくれました。
3枚目の俯瞰アングルは私たちが試みたもう一つの挑戦です。ファーマットの上に重なり合って横たわり、手足の配置を綿密に計算しながら顔に影や遮蔽物が落ちないよう配置。白い羽根と純白のドレスがグレーのコンクリート床と鮮烈なコントラストを描き、聖なる透明感と二次元の美意識が共鳴する美しい1枚を切り取ることができました。
構想から作品の完成まで約半月の準備期間を要しました。ウィッグのカットから小道具の微調整に至るまで、すべての工程が忍耐の連続でした。息を合わせてくれたcoco、そして最高の瞬間を捉えてくれたNightDiva氏に心から感謝します。真実の愛が宿るこのラムとレムの姿を、2026年8月の中山の地に永遠の記録として刻むことができました。