今回の写真セットは、『東方Project』の主人公コンビの一翼である魔理沙として、霊夢の相方(霊夢コスプレ / 魔理沙コスプレ)と一緒に撮影したコスプレ作品の記録です。悪事がバレた魔理沙が霊夢に謝罪するというシチュエーション設定だったため、画面内の表情や身体言語には豊かな表現力とストーリー性が求められました。衣装を着たままで寸劇のような掛け合いをしてみてはどうかと提案したところ、カメラマンさんも大賛成してくれました。申し訳なさそうにしつつも霊夢に許してもらおうと甘える絶妙なニュアンスを表現する必要があったためです。1枚目を綺麗に撮るため、霊夢の服の袖を掴みながら視線をしっかりと相手に向け、顎を少し引いて逆光を顔に受けることで、メイクのハイライトが美しく際立つようにしました。
撮影における細部のこだわりは多岐にわたります。魔理沙らしい愛らしさを表現するため特注のイエローカラコンを装着し、アイラインをしっかり引いて頬にチークを入れ、鼻先と顎にハイライトを乗せることで、大きな帽子の影の中でも顔立ちがはっきりと引き立つようにしました。ウィッグは立体感を出すためにコテでカールを施し、日差しでパサつかないよう事前のセットにかなりの時間を費やしました。ドレスの内側は重みがあり、黒のロングソックス(ストッキング)も相まって、晩夏から初秋にかけての屋外撮影はかなり蒸し暑くハードでした。
2枚目の腰を屈めて許しを請うポーズは見た目以上に大変でした。頭を下げつつ帽子が落ちないようキープし、肩の力を抜いて全身の重心を前方へ集中させなければならず、この姿勢を約5分間維持したため腰と背中がかなり張りました。自然でシンプルに見える所作ほど、実際の撮影現場では体幹の筋力が試されます。3枚目の可愛くおねだりするポーズは比較的楽で、拳を頬の横に添えて目を大きく開きカメラを見つめるだけで、フェイスラインが綺麗に見えるアングルを作ることができました。当日は光のコンディションが抜群で、木漏れ日が髪やドレスの上に美しい光斑を描き出してくれました。
構図のレイヤード感について、カメラマンさんからは「正面ばかり見るのではなく、霊夢の方へしっかり視線を送ることで台詞やストーリーの流れが自然につながる」と的確な指示を受けました。最後の「もう二度と他の女の子をナンパしたりしないから!」という台詞を叫んだ時は思わず吹き出しそうになりましたが、霊夢役のパートナーも怒ったフリをしながら必死に笑いを堪えていました。二人の呼吸は度重なる掛け合いの中で見事に噛み合い、完成した作品は期待以上の出来栄えとなりました。レタッチでは肌の質感を柔らかく整える程度に留め、過度な加工を避けて衣装の細やかな織り目やリアルな素材感を大切に残しました。また立ち位置や足先の向きの調整も重要で、棒立ちに見えない自然な躍動感を生み出す決め手となりました。
『東方Project』の主人公コンビはファンにとって特別な存在です。今回は新鮮さを届けるため、ギャップ萌えとユーモアを交えたストーリー仕立てのテーマを選びました。黒髪の霊夢が見せる呆れ顔と、金髪の魔理沙の反省ポーズのコントラストは抜群の喜劇効果を生み出します。少しコミカルな世界観ながら全力で役に没入し、帽子の下で視線を安定させる練習を重ね、膝立ちのカットで膝が赤くなるほど粘りましたが、仕上がりを見ればすべての苦労が報われたと実感します。庭園の木陰で過ごすのどかな午後と生き生きとしたキャラクター同士の対話が合わさり、スタジオ撮影では出せない日常のリアルな息遣いが宿りました。衣装の細部から感情表現に至るまで素晴らしい挑戦となり、息を合わせてくれた霊夢役の相方にも心から感謝しています。