以前、北京TYPE-MOONオンリー(北京アニメイベント)で撮影したコスプレイベント写真のデータを整理し、当時の舞台裏を振り返ってみます。今回は『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』のミユ(ミユコスプレ)に挑戦しました。当日は会場内の人通りが多く照明も不安定だったため、背景をすっきりと整理できるアングルを探すのに時間をかけました。パール付きの鳥かごや青いロッド、金のリングといった小道具は、会場の雑多感を抑えるために大口径レンズの開放F値で前ボケとして配置し、画面に奥行きと立体感をプラスしました。
衣装やヘアメイクの面では、事前にウィッグをカットして白いクロスヘアピンをしっかり固定。衣装の黒いリボンは位置がズレやすいため何度も位置調整を行いました。しっかりめのベースメイクとオレンジのカラコンを長時間装着していたため、肌や目元には多少の負担もありました。普段から撮られ慣れているため「全自動モデル(レイヤー)」と言われることも多く、カメラの位置を把握して構図の伸びやかさに合わせたポージングを意識しています。しかし今回はパール付き鳥かごの小道具がかなり重く、腕が疲れて何度も休憩を挟んだため、カメラマンさんの根気強いディレクションに本当に助けられました。プロならではの的確なシャッターと指示のおかげで、自然で流れるような所作を収めることができました。
こうした前ボケと被写体のコントラストを活かした撮影手法は、コスプレイベント写真において非常に効果的だと実感します。会場ではたくさんの同好の仲間にも出会えました。人混みをかき分け、通行人や他の方の機材の写り込みを避けるのは体力を使いましたが、完成した作品のクオリティには心から満足しています。この完成度の高い全身構図の1枚をシェアしつつ、あの日の充実した撮影記録としたいと思います。