今回は『原神』の夢見月瑞希の撮影を行いました。ピンクと紫を基調とした幻想的なスタイルの再現をテーマにし、一番の見どころはうちわやピンクの子ブタといった可愛い小道具を合わせた点です。衣装の準備から小道具の配置に至るまで多くの準備を重ねましたが、仕上がった写真を見てその努力が報われたと実感しています。
衣装はアレンジされた和風スタイルで、非常にレイヤーが多く、白いフリル付きの袖口、ピンクと紫を基調としたメインの布地、そして黒のネクタイ風の装飾が施されており、全体の配色の調和が試されるデザインでした。大きな動きをしても着崩れないよう、帯の調整だけでも10分以上かかりました。背中のリボンや髪飾りも丁寧に固定しないと、少し俯いただけで落ちてしまいます。ウィッグは薄い水色のロングポニーテールで、高めの位置を保って崩れないように後頭部に詰め物を入れ、ハードスプレーもしっかり吹きかけました。一番時間を取られたのはエルフ耳の境界部分で、肌の色に馴染ませるためにコンシーラーを何層も重ねました。
メイクは特にアイメイクに注力しました。紫のカラコンは透明感があるものの乾燥しやすいため、撮影の合間に目を休めたり目薬を差したりして潤いを保ちました。アイラインの引き方やまつげの調整が重要で、上下のまつげをしっかり付けることで目を大きく見せる効果を出しています。アイシャドウはピンクから紫へのグラデーションにし、赤リップやチークと合わせて全体的に幻想的で透明感のある仕上がりにしました。
ロケーションには障子のある和室を選びました。木枠を通した光の入り方が絶妙で、天然のソフトボックスのような役割を果たし、肌の質感がとても柔らかく写りました。カメラマンは小柄に見えるよう広角レンズをチョイス。1枚目は正面寄りの半身構図で、カメラに向かって扇子を掲げ、被写体と色彩のコントラストを際立たせました。2枚目は俯瞰のアングルで、手元にピンクの子ブタのぬいぐるみを抱え、顔の繊細なディテールを強調しつつキャラクターの可愛らしさを引き出しました。
撮影中はちょっとした苦労もありました。ボリュームのあるウィッグと広がった袖が動作の邪魔をし合ったり、小道具が衣装に引っかかったりして、中断して整えることが度々ありました。一度は袖のシワが目立ちすぎて不自然になってしまい、ポーズを直して撮り直す場面も。また、アップの撮影ではカラコンがズレるリスクがあるため、視線の配り方にも細心の注意を払いました。
レタッチでは露出を少し上げ、色味をピンクと紫のトーンに近づけ、柔らかな光彩効果を加えることで、夢の中のような世界観に合わせました。撮影とは細部を突き詰める試行錯誤の連続ですが、今回の夢見月瑞希の撮影は、造形の解釈から小道具の扱いに至るまで、非常に完成度の高い挑戦となりました。細かなこだわりを形にするのにも多くの工夫を注ぎました。