数年前に挑戦した魔理沙コスプレのイベント撮影写真の受け取りデータを久しぶりに見返しました。当時のメイク技術はまだ未熟で、アイシャドウのグラデーションも拙く、ベースメイクの密着感も今ほどではありませんでした。しかし改めて見つめ直すと、この飾り気のないナチュラルメイク コスプレが、キャラクターの持ち味と絶妙に響き合っていることに気づきます。あの頃は魔女コスプレとしての完成度を高めるため、装飾小物のひとつひとつに全力を注いでいました。最も目を引く黒のつば広魔女帽は、縁にボリューミーな白レースフリルを縫い付け、正面に大きな紫のサテンリボンを配置。白のパフスリーブブラウスに金色の星ボタンが輝く黒のベストを重ね、首元には紫のリボンタイを結びました。ボトムスには白レースが覗く黒のティアードスカートを履き、その上から金の星模様や紫のリボン、猫の刺繍があしらわれた白エプロンをオン。木製ロッドに白いファーと黒リボンをあしらった自作の魔法の箒も、しっかりとした重みがあり撮影映え抜群でした。
広いつばの帽子は人混みで視界を遮りやすく、長い箒を振るって魔法少女らしい躍動感を切り取るのには工夫が必要でした。当時は複雑なコントゥアリング(陰影)を施す技術がなかったため、かえって素顔の柔らかい輪郭がそのまま活かされ、明るいブロンドのゆるふわロングウェーブとパッツン前髪が自然体の愛らしさを引き出しています。技術が上がった今だからこそ、屋外の強烈な太陽光の下で偶然生まれた、あの衒いのない生き生きとした透明感の尊さを実感します。魔理沙の気さくで中性的な魅力を過度な厚塗りで消さず、コーラルオレンジのチークと淡いピンクリップで表現したみずみずしい空気感は、初期の情熱を物語るかけがえのない魔理沙コスプレ・魔女コスプレの記録です。