この一連の写真を見て最初に感じたのは、光と雰囲気が普段撮影するパチュリーとは本当に違うということです。
多くの人が抱くパチュリーのイメージは、図書館で静かに本を読んでいる姿ですが、今回カメラマンと打ち合わせをした際、その固定観念を崩してみたいと考えました。小道具としてあえて重厚な古本の山を用意し、黒のレースアップドレスに紫の生地を大きくあしらい、白のフリル裏地を組み合わせました。この黒・紫・白の配色がパチュリー本来の魅力を引き出しつつ、視覚的にスタイルを良く見せてくれます。
まずは撮影当日の状態についてお話しします。この衣装はディテールが非常に多く、特に腕やウエストのレースアップの調整にはかなり苦労しました。ですが、実際に着用した時の仕上がりは非常に満足のいくもので、ボリュームのあるスカートと特注の紫のリボンヘッドドレス、判金縁メガネを装着すると、瞬時に幻想郷で古書を読んでいるような気分になりました。撮影で最も大変だったのは、あの古本の山に快適に座ることでした。本は平らではなく高さもバラバラなので、重心をとるために足は完全に浮いた状態になり、体幹を使ってバランスを保ちながら美しいポーズをとり、手にした本を自然に掲げる必要がありました。撮影が終わった後は膝が少し痛むほどでした。
背景に漂う光の粒がどうやって作られたのか気にする方も多いですが、実は現場でスモークと光の拡散反射によって作った雰囲気で、後工程で少し色味を微調整し、画面全体に魔法が流れているかのように見せています。ライティングに関してはあえて周囲を暗く落とし、一灯のトップライトだけで髪とスカートの裾を照らすことで、ドレスの紫色を非常にピュアで幻想的に魅せ、黒ストッキングコスプレの質感も美しく浮き立たせています。
キャラクター自体について言えば、『東方Project』のパチュリーは病弱ですが、彼女の博識さと重厚な魔法の設定は非常に魅力的です。この作品を通して伝えたかったのは、単なる「病弱感」ではなく、よりシャープで力強さを秘めた気品です。だからこそ「本に書かれているのとはちょっと違う」と感じられるのかもしれません。
撮影中は面白いエピソードもたくさんありました。例えばスカートの美しさを保つため、自分の裾を踏まないよう常に気を配る必要がありました。また、メガネが光を反射しやすかったため、カメラマンは反射を避けるために何度も角度を探してくれました。大変なプロセスではありましたが、撮って出しの写真を見たときは本当に苦労が報われたと感じました。風になびく紫のロングヘアの瞬間は、現場で見ても非常に迫力がありました。
魔女コスプレを数多く経験すると、再現に加えて自分なりのアイデアを少し込めたくなります。今回黒タイツとゴシック風コスプレのスタイリングで挑んだことは、キャラクターの再現にとどまらず、『東方Project』の世界観に対する私なりの小さな二次創作のようなものでした。これからも心を込めてお洒落をした朝や、夜遅くまでレタッチをした夜に恥じないような、質感と自分らしさのある作品を届けていきたいと思います。