ホタルACGエキスポでのコスプレイベント写真の撮影体験について振り返ります。ポートレートの3要素といえば「光・構図・被写体」ですが、現場の予測不能な屋外光に向き合う際には、事前の綿密な準備と臨機応変な対応こそが仕上がりを左右する鍵となります。
今回の主役は紫色のエキゾチックなチュールスカート。生地自体は軽やかですが、あしらわれた金装飾やビジューがずっしりと重く、ターンや歩行時にベールやスカートを自然になびかせつつ、ビーズが頭飾りに引っかからないよう重心と手元の角度を都度調整しました。順光とサイド逆光が目まぐるしく変わる環境下、カメラマンさんの優れたスナップ力のおかげで、手を自然に伸ばしたり体をひねって裾に動きをつけたりと、動きのある美しい横顔カットを捉えることができました。
作品撮りの正片と比べ、通行人や背景が写り込むイベント写真には独特のリアルな息吹が宿っています。周囲の雑踏や建物が写ることで、まるで異国の装飾をまとった少女が現代の街角に迷い込んだかのような新鮮なコントラストが生まれます。無数のアクセサリーや頭飾りを身につけての撮影は首や腰に負担がかかりましたが、自然光の下で衣装本来の鮮やかな色彩と金髪ウィッグの上品な艶が綺麗に出て、撮って出しの段階で大満足でした。チュールスカートを撮影する際は、そよ風を待つか小型ファンを活用すると軽やかさが格段にアップします。光が硬い時は日陰の拡散光を狙うのが質感を引き出すコツ。風をはらんだ理想の浮遊感を収めることができた、充実の撮影となりました。