CICF Day1の盛り上がりは想像以上で、今回は『鳴潮』のショアキーパー(ショアキーパー コスプレ)に挑戦しました。午前の枠に間に合わせるため、未明の午前4時に起きてメイクを開始。目元がスタイリングの要であり、澄んだブルーのカラコンにピンクのアイシャドウをふんわりぼかし、キャラクターの冷涼で透き通るような気品を際立たせるためアイラインをやや長めに引きました。ウィッグは事前にカットしてありましたが、頭頂部のフードと花の飾りはアシンメトリーな流線型の美しさを崩さず、かつ歩行時に型崩れしないよう固定するのに多くの時間を費やしました。
この衣装はマテリアルの組み合わせが非常に特徴的で、青と白のバイカラーに半透明のビニール調ファブリックを重ねることで、歩くたびに艶やかな光沢を放ちます。トップスの胸元にあしらわれたメタルバックルと編み上げストラップは、身体のラインにフィットさせつつ可動域を確保するため、ミリ単位での根気強い微調整が必要でした。スカートは変則的なアシンメトリー設計で、フロントのスリットからインナーの白レースショートパンツがチラリと覗きます。最も注意を払うべきだったのは、細やかなラメスパンコールが散りばめられた長いブルーの帯(リボン)でした。床面に長く引きずるため足元で踏みやすく、数歩歩くたびに手作業で整え直す配慮が欠かせませんでした。足元にはクリアヒールのサンダルを合わせ、全体のスタイルと脚長効果をドラマチックに引き上げています。
夜間に行われた会場外でのロケ撮影は、まさにハプニングの連続でした。カメラマンの姜趁さんは本当に頼りになる方で、こうした半透明素材は光の反射を制御しないと着膨れして写りやすいのですが、アングルの選定とライティングが圧巻の一言でした。街灯の光と背景の玉ボケが美しい歩道を選び、右側からの強い逆光とレンズフレアを巧みに活かして、夜景ならではの叙情的な空気感を演出。しばらく撮影を続けた後、姜趁さんが「このアングル最高! スカートの裾を少し持ち上げてみて!」と声をかけてくださり、動きのニュアンスを探りながら裾をふわりと掲げたその瞬間——突如、傍らの警備員さんが拡声器で「おい、そこの青い髪の娘さん! そこは車道だから立ち止まって撮影しちゃダメだよ!」と呼びかけました。私と姜趁さんはその場で固まり、顔を見合わせて思わず吹き出してしまい、慌てて機材をまとめて歩道脇へと退避。宙に舞い上がるリボンの躍動感をもう少し追い込みたかったのですが、そこで撮影は切り上げとなりました。
日中の展示ホール内では『鳴潮』のコスプレイヤー仲間とたくさん巡り会え、お互いの衣装のこだわりを語り合ったり、どのウィッグショップのセットが自然か、どの生地が上質かといった情報交換で大いに盛り上がりました。この衣装は所作の美しさが試されるデザインであり、リボンは美しい反面歩幅を制限し、一日中クリアヒールで立ち回った足には心地よい疲労感が残りました。レイヤーにとってコミコンは体力と忍耐力の真剣勝負であり、とりわけ幾重ものドレープと長い帯を伴うキャラクターでは、事前の綿密な仕込みと現場での臨機応変な微調整の双方が欠かせません。
警備員さんの制止によって夜景を撮りきれなかった小さな心残りはありますが、姜趁さんが仕上げてくださったカットは息を呑むほど美しく、CICF Day1を最高の形で締めくくることができました。帰宅したら速やかにメイクを落として足湯に浸かり、衣装のシワやスパンコールを綺麗に手入れして、明日のスケジュールに向けて英気を養いたいと思います。