今回は『オーバーウォッチ』よりキリコ(キリコ コスプレ)の「稲荷」スキンをテーマに撮影を行いました。この本格的な和風装束を忠実に具現化すべく、ウィッグの造形から各種小物のフィッティングに至るまで細部まで入念に準備を重ねました。深みのある青緑色のショートボブに白ピンクのふわふわな狐耳を装着し、耳元から下がる赤い飾り紐、鈴、白いポンポンはポージングの激しい動きでもブレないようしっかりと固定。額に描いた紅の印と目尻の紅差しにアンバーカラーのカラコンを重ねることで、狐妖ならではの蠱惑的で愛らしい表情を際立たせました。
衣装は青藍と濃紺の重厚なブロッキング配色で仕立てられ、胸元には赤紐と金色の鈴をあしらい、帯元には白地に赤の文様が入った狐面をセット。金糸で縁取られた雲文様がストロボの光を浴びて艶やかな質感を放つよう、撮影前にスカートのドレープを丹念にアイロン掛けしました。足元には短めの白ストッキング(ショート丈の白ストッキング)と赤鼻緒の下駄をコーディネート。歩行時は重心のキープに気を配る必要がありましたが、脚を高く掲げるアクションや着座ポーズではすらりとした美しい脚線美を見事に演出してくれました。両腕とふくらはぎに刻まれた青い渦巻きのタトゥーはボディペイントで精密に描き込み、彼女の忍者としてのアイデンティティを忠実に再現しています。
雨苗スタジオでのシューティングは2つのセッションに分かれ、1-6枚目をTianさん、7-10枚目を寒林さんの両カメラマンがそれぞれ異なるアングルから切り取ってくれました。青い扇子やクナイを手に構え、直立や跳躍キック、横座りや正座に至るまでダイナミックなポーズを展開し、狐の茶目っ気と忍びの研ぎ澄まされた鋭さを同時に表現。尻尾プロップはずっしりとした重みがあるため、着座ポーズの際は全方位から見て自然で豊かなふんわり感が保てるよう細かく配置を調整しました。
スタジオ内のライティング設計も極めて重要で、柔らかなディフューズ光を均一に回すことで、ファーの毛並みや衣装の光沢素材が白飛びすることなく豊かな階調美を放ちました。現場には5体のデフォルメキリコぬいぐるみも持ち込み、周囲に並べることで遊び心あふれるインタラクティブな世界観を創出。大きな動きを伴うアクションが多かったため撮影終了時には相当な体力を消費し、多種多様な装身具のフィッティングやメイク直しの時間が全体の半分近くを占めるほど過酷な現場となりました。
ヘアメイクの仕込みからプロップの微調整、カメラマンさんとの入念な絵コンテのすり合わせに至るまで、終始息の合ったチームワークで臨むことができました。完成した写真の中で生き生きと輝く姿を目にした瞬間、あの緻密なパーツの装着や繰り返したポージングの試行錯誤のすべてが報われたと確信しました。今回の撮影記録は以上となります。