8月に猛暑の中で渓流沿いに撮影したこの洩矢諏訪子の衣装ですが、こうしてデータを整理し終えて完成した写真を見ると、やはり大きな達成感を覚えます。小道具の準備から衣装のオーダーメイド、装置そして最終的な自然光の下でのスタイリング完成にいたるまで、非常に長いプロセスを経ました。
今回のロケーションの構想段階では、キャラクターの公式設定にある「土着神」や「カエル」の要素を、リアリティのある渓流の環境に溶け込ませることを意識しました。麦わら帽子にあしらわれた流蘇(タッセル)や目の飾りは、制作時にかなり工夫を凝らしました。設定に合わせるために何度も補強を重ねたおかげで、撮影時に風に吹かれてもバラバラになることはありませんでした。衣装は白と紫を基調とした広袖スタイルで、外側の紫色の生地にはかすかな光沢感があり、内側には白いプリーツのペチコートを重ねることで、全体的に美しいレイヤー感を表現しています。見栄えは素晴らしいのですが、屋外撮影で水に濡れると重くなってしまい、裾が水を引きずるため、移動の際には細心の注意が必要でした。
今回使用した小道具には、特注の竹の杖や、天然の蓮の葉も含まれています。蓮の葉は近くの池から摘んできたもので、新鮮な水滴を纏っており、太陽の光に照らされると非常にナチュラルな透明感を放ってくれました。竹の杖の両端にはあえて赤いタッセルの装飾を結びつけ、デザインの細かなディテールをプラスすると同時に、衣装全体のパープル系カラーと絶妙な寒暖の色彩コントラストを描いています。
構図におけるもう一つのこだわりは、林間に差し込む自然光をコントロールすることでした。私たちはあえて木漏れ日が最も美しく揺れる午後の時間帯を選び、滝の堰堤(水坝)や渓流のゴツゴツとした岩場を主なロケ地に定めました。木々の隙間から漏れる光の粒が浅瀬の岩や水面に降り注ぐことで、大自然の野趣と神聖なオーラが融合した美しい画面を作り出しています。レタッチの段階では、複雑なフィルター処理はあえて行わず、現場で肉眼で見たままの明暗のコントラストを忠実に再現し、水面や岩肌の美しいハイライトをそのまま残しました。
撮影のプロセスは、体力と集中力が非常に試されるものでした。渓流の岩は湿っていて滑りやすく、セットの革靴と白いニーハイソックスを履いてその上に立つと重心が不安定になります。その上、ボリュームのあるスカートの裾が頻繁に足に引っかかるため、躍動感のあるポージングの多くは何度もトライしてスナップを重ねました。特に、渓流の岩の上で片脚立ちになり、竹の杖を掲げるあのポーズでは、何度も重心を微調整しました。ベストなアングルを追求するために、カメラマンの「听风说云(ティンフェンシュオユン)」さんは自ら深い水域にまで足を踏み入れて撮影してくれ、そのプロ根性には本当に頭が下がります。また、猛暑の中でうちわで仰いでくれたりメイク直しを手伝ってくれたアシスタントさんにも心から感謝しています。真夏の屋外ロケは本当に大変です。
画面全体の空気感は、透明感とありのままのナチュラルさを主軸に据えており、おごそかで高圧的な神の威厳をあえて作り出すのではなく、この山間の渓流と一体化することを目指しました。このような美しい自然のロケーションの中で、風が髪の毛や帽子のタッセルを揺らし、キラキラと輝く水面の反射も相まって、この一連の二次元撮影の仕上がりには深く満足しています。今後はこのスタイリングをまた別のシチュエーションでも記録に残していきたいですし、他の表現スタイルにもぜひ挑戦してみたいです。