今回は小さな天使レム(『Re:ゼロから始める異世界生活』)のキャラクター設定を携えて、ちょうど満開を迎えているアジサイの茂みを外景ロケ地に選びました。衣装にはライトブルーと純白が織りなすシフォンチュールのパニエドレス(蓬蓬裙)を選び、何層にも重なった裾が座った時に自然に広がるようにし、白のニーハイソックスやファー配饰を合わせることで、エルフ(妖精)のような軽やかな質感を再現しました。頭のヘアピンや髪飾りのディテールも同色系できれいにまとめ、ウィッグがキャラクターの性格やイメージにより馴染むようにしています。撮影時は木々の間から差し込む自然光を存分に活かしました。この柔らかな昼光(漫反射光)は肌を白く透明感のある仕上がりに見せ、衣装の明暗の移り変わりも綺麗に表現してくれます。カメラワークでは、カメラマン先生が開放F値(大光圈)による浅い被写界深度(浅景深)を試してくださり、前ボケのピンクの手毬状の花と背景の緑の植物が豊かなレイヤー感を織りなしてくれました。ロングファーの小道具に合わせて、ファーのステッキを振ったり、顎に手を当てて考え込んだりするインタラクティブなポーズをデザインし、写真により物語性(ストーリー感)を持たせています。屋外撮影ならではの「花叢の中で動きにくい」という問題も克服し、高低差を活かしたメリハリのあるアングルをスムーズに見つけることができました。全体の作風としては、過度に誇張されたレタッチ(後期特効)は使用せず、リアルな自然の光線と色彩をできる限り残すようにしています。レムというキャラクターはいつも優しさと強さを兼ね備えた特質を持っていますが、このアジサイとのカットを通じて、彼女のチャーミングで甘いもう一面を表現できていれば嬉しいです。