今回の初五に財神を迎える本格撮影(正片)のロケ地には、青島にある中式の古典庭園を選びました。旧正月の伝統的な雰囲気にまさにぴったりです。撮影時、屋外の風はかなり強かったのですが、園内の回廊や仮山の造景がちょうどよく風よけになってくれました。光が回廊の木製の柱の隙間から差し込み、地面に非常に鮮明な明暗のコントラストを描き出してくれたおかげで、衣装の質感が格別に際立ちました。
続いて今回のスタイリングのディテールについて説明します。今回は『薬屋のひとりごと』の薬屋マオマオ(薬屋マオマオ コスプレ)を表現しました。ウィッグは特徴的なダークグリーンをベースに、左右対称の低いダブルループのお団子に結い上げ、お団子の両サイドには赤いもこもこのポンポンをあしらい、身にままとったこの赤緑のコントラストカラーの漢服(漢服コスプレ)と抜群にマッチしています。トップスは赤い対襟スタイルで、襟元と袖口には厚みのある白いファーが施され、肩には伝統的な吉祥紋様が密集した重厚な刺繍の雲肩をコーディネートしました。ボトムスにはピーコックグリーンの馬面裙を合わせ、裾の底襕には非常に繊細な縁取りがあり、サイドの赤いタッセルと相まって、全体のレイヤー感がとても強いです。あの白いもこもこのマフラーは、スタイリング全体の防寒として素晴らしい役割を果たしているだけでなく、赤と緑の2色が視覚的に突飛に見えないよう調和させてくれています。
テーマの小道具には、金元宝(金塊)、赤地に金文字の巻物、そして大きな赤提灯を用意しました。元宝はしっかりと手応え(分量感)のある素材のものを採用したため、掲げたり両手で包み込んだりした際に、まさに「初五に財神を迎える」めでたい雰囲気がリアルに伝わってきます。手にした巻物には伝統的な「万事如意」や「恭喜発財」の文字がプリントされており、大きな赤提灯と組み合わさることで、撮影された画面から伝統的な正月の情緒(年味)が瞬時に連想されます。
今回撮影したいくつかのスポットは、私自身とても気に入っています。その一つが中式の月洞門と幾何学的な花格子窓の前で、手前の門の開口部を天然のフレームとして活かし、庭園の中に佇む人物のダイナミックな姿を中央に綺麗に収めました。もう一つは木造構造の回廊で、上方に暖黄色の提灯が一列に吊るされています。当時は回廊の通路に沿って撮影を進めたため、背景の枯れ木や青瓦が焦点外で柔らかな色面を形成してくれました。さらに、頭の上に金元宝を乗せたユニークな特写(アップ)も撮影しました。背景の小さな窓からは外の青々とした竹が見え、ちょうど衣装のグリーンと美しく呼応しています。
衣装の生地には一定の厚みがあり、さらに刺繍が非常に密集しているため、身につけた時の重量感はかなりのものです。そのため、回廊の中で立ったりしゃがんだりしてこれらのシーンを撮影することは、重心を安定させると同時に、人物の佇まいをリラックスして自然に見せる効果がありました。旧正月期間中の撮影(新年撮影)だったため、作品全体の基調は赤、緑、金の3つのメインカラーに定めました。後加工の色彩再現においても、環境の中にある冬の清冷な空気感をあえてしっかりと残すことで、人物がまとうめでたい色彩を美しく引き立てました。丸一日かけて園内の様々なスポットを回りながらの青島撮影依頼を経て、最終的にこれらの完成データが出来上がりました。このようなファー付きの重厚な漢服を身にまとって北国の冬の終わりの庭園を動き回ることは、体感的にはかなり暖かく過ごせました。