波の音には本当に強いパワーがあります。特に今回は台風前夜の風が水気を含んで打ちつける海辺にやってきたので、肌をなでる風の触感がとてもリアルでした。せっかく時間を作ってこの海にやってきたので、あいにくの天気ではありましたが、この夏限定のコーディネートの瞬間をしっかりと記録したいと思いました。
海辺というテーマが決まり、真っ先に頭に浮かんだのがこのダークネイビーのワンピース水着(夏の水着)を着ることでした。シンプルなカッティングに肩の白いフリルチュールが組み合わさり、視覚的にとてもクリーンで爽やかなコントラストを生み出してくれます。このような強風の天気はウィッグにとって非常に過酷で、写真でも髪が風にあおられて散らばっているのが分かりますが、かえってこのナチュラルな状態が写真にラフで日常的な生活感を与えてくれました。
ライトブルーのヘイロー(光輪)を付けて浅瀬を歩いていると、一瞬で海辺のバカンスを楽しむキャラクターの気分に浸ることができます。足首を波がさらっていく時、本物の海水の温度を肌で実感しました。その後、砂浜で水しぶきを跳ね上げたカットは、動きの中で夏ならではの清涼感ある瞬間を捉えられないかと試みたものです。靴が濡れないよう透明なトートバッグを手に持ちながらの動作で少し不格好になってしまいましたが、プロセス全体としてはとてもリラックスできました。
ビーチ沿いにある茅葺き屋根の木製東屋(ガゼボ)は、絶好の撮影スポットでした。木の板の端に座ってカメラを振り返ると、海風が髪をなびかせ、自然光が肩や水着の上に落ち、画面全体のトーンが透明感のある淡いブルーホワイトに染まりました。これこそが私の理想とする海辺の写真の雰囲気そのものです。実際、撮影中は立っていられないほどの強風で髪型もすっかり崩れてしまいましたが、こうしたコントロール不能な瞬間こそが、決めポーズ以上にストーリー性を生み出してくれます。
台風が迫る中での撮影は体力的にも大変で、小道具が海水で濡れないようガードしつつ、髪の形を保つために絶えず風向きを気にしなければなりませんでした。しかし、ファインダー越しに捉えたこれらの画面を見たとき、本当に来てよかったと心から思いました。柔らかい光、絶え間なく響く波の音、そして夏の空気に溶け込む水着のデザイン。コスプレの実践として、本物の自然環境の中で撮影を完結できたことは、室内のスタジオ撮影よりもはるかに生き生きとした表現になりました。
私にとってコスプレとは、単にキャラクターの外見を再現するだけでなく、そのキャラクターの生活の一部を体感することでもあります。この海辺のスタイリングは非常に生活感があり、水の中を歩き、木製のベンチに座り、バッグを持つ動作の一つ一つが心地よい解放感を表現してくれます。撮影が終わる頃には髪はボサボサで足には砂がついていましたが、あの楽しい感情はずっと続いていました。台風や乱れた髪も、今回の海での体験を鮮やかに彩る最高のアクセントだったと感じています。