今回の『鳴潮』清宵コスプレ本編撮影は、次元時代GaLaアニメフェスのTRYXブースにて行いました。清宵の設定に近づけるため、衣装の準備にはかなりの労力を注ぎ込みました。インナーは白いミニスカートで、外側には青とシアンのグラデーションを描く薄布を重ね、胸元や立ち襟には金糸の刺繍と青緑色のタッセルをあしらっています。着用時は布地が美しく流れるよう何層も位置を調整し、自然な落ち感を保ちました。ウィッグは淡いブルーのストレートロングで、頭頂部の両サイドには獣耳や龍の角を思わせる立体的な髪飾りを装着。飾りの脱落を防ぐため、ヘアメイクさんがヘアピンとスプレーを駆使して強固に固定してくださり、セット完了までに2時間近くを要しました。
メイク面では、清宵の清冽な気品に合わせ、ベースには高カバー力で崩れにくいファンデーションをセレクト。目元は目尻と下まぶたに赤系アイシャドウをぼかしつつ、アイスブルーのカラコンを合わせることで赤みの強さを和らげ、澄み切った眼差しを表現しました。足元は滑り止めガーター付きの白タイツコスプレに、白の太ヒールメリージェーンを合わせました。ヒールにしっかり高さがあったため、会場内を歩き回ってポーズを維持するのは想像以上に体力を消耗しました。
手にした小道具にもこだわりが詰まっています。この青い剣は発光ギミックを内蔵しており、刀身の表面テクスチャも非常に重厚です。撮影時はカメラマンの指示に合わせて多彩な抜刀ポーズを試みました。1枚目の横向きで振り返るカットでは剣を背中に回す必要があり、手首の角度と力の込め方がポイントでした。その後、素早く剣を振るうアクションを試みた際、「パキッ」と乾いた音が響き、なんと剣を真っ二つに折ってしまいました。現場は笑いに包まれ「内功(気)が強すぎる」とイジられつつ、テープで応急補強してからは動作をぐっと控えめに切り替えました。
使用機材はSONY A7M5とFE 24-70mm F2.8 GM IIです。会場内の光はブースの白色光と環境光が入り乱れていましたが、カメラマンの瑪薩卡さんが大口径レンズのボケ味を見事に活かし、背景をすっきりと整理して被写体を際立たせてくれました。ブースに掲げられたTRYXの電飾看板が強い光を放ち、絶妙な補助光となって肌の透明感を一段と引き立ててくれました。
アニメイベントのコスプレ会場は行き交う人々で溢れ、多くの方が立ち止まって撮影や交流を楽しんでいました。こうした環境下での撮影は少し気恥ずかしさを乗り越え、いかにキャラクターへ没入できるかが鍵となります。今回の写真はポージングから構図に至るまで、現場ならではのリアルな空気感を余すところなく残しています。三次元の空間で束の間キャラクターになりきるプロセスこそ、コスプレの醍醐味です。ファインダー越しに定着した瞬間を目にすると、衣装準備に費やした夜なべや汗が確かな実感として報われました。ブースの片隅で休憩しながら撮れたての写真をプレビューし、次にこのキャラクターを出す機会があれば、もっと頑丈な模造刀を用意しようと心に決めました。