重厚な甲冑を纏い大剣を携えて広大な草原に立つ姿は、まさに『Fate』シリーズにおけるアルトリア(青セイバー)の気品あふれる世界観に完璧にマッチしていました。今回のロケ地には雄大な古木と開けた草の丘を選定。当日は天候の変化が大きく、日差しが強い時間帯には木漏れ日の斑紋が落ち、薄雲が広がる時間帯には澄み切った空が広がる絶好の撮影条件となりました。
撮影で最も大変だったのは体力の消耗です。ドレスと金属アーマーにはかなりの重量があり、大剣を持って起伏のある草原を歩き回るだけでも一苦労でした。直立して剣を構える騎士王の威厳を表現するため、常に背筋を伸ばした凛々しい姿勢をキープ。カメラマンの冬次郎先生のピント合わせや露出計測に合わせて、一つのポーズを数分間静止し続ける集中力が求められました。
序盤の引きのカットでは広角レンズを活用し、大樹と遠くに連なる山並みを背景に収めることで、大自然の中で際立つキャラクターの孤高と神話的なスケール感を強調。斜め後ろからのカットを撮影した際にはちょうど心地よい風が吹き抜け、スカートの裾がふわりと自然な弧を描きました。剣を支えに重心を安定させ、カメラマンさんのアドバイスで顔をわずかに傾けたことで、甲冑姿の美しさが際立つ理想的な一枚となりました。
その後の抜刀・剣撃アクションの撮影はさらに過酷で、何度も走り込みながら大剣を振り抜き、前ボケを効かせた構図でスピード感と迫力を演出。腕に疲労が溜まりましたが、プレビューで確認した原画には圧倒的な躍動感が宿っていました。大樹の根本で休息するラストカットでは、木々の葉を透過して降り注ぐ美しい薄明光線(チンダル現象)を捉えることができ、静謐で神聖な空気感を表現できました。大自然の中で甲冑と剣を身に纏い、キャラクターへの敬意を形にできた充実の屋外コスプレ体験となりました。